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先月30日から金剛山(クムガンサン)離散家族面会所で始まった離散家族再会行事では、60年ぶりに会う家族らのさまざまな思いがあふれ出た。
昨年9月以来13カ月ぶりに行われた今回の行事で、北朝鮮は韓国軍出身の4人を参加させ注目を集めた。そのうちの1人のイ・ジョンリョルさん(90)は、北朝鮮側参加者の最高齢で、生後100日で生き別れとなった息子のミングァンさん(61)と会った。イ・ウォンジクさん(77)とユン・テヨンさん(79)、パン・ヨンウォンさん(81)も韓国の家族と再会した。イ・ジョンリョルさんら4人はすべて国防部兵籍記録簿に名前が記載されている国軍出身者で、戦死処理され家族が遺族年金を受け取ってきた。政府は彼らを戦死者扱いのままとするか、国軍捕虜とするかは家族らの意向に従う方針だ。
政府当局者は、「北側が昨年の再会の際に国軍出身1人を含めたのに続き、今回は4人を連れてきた。本人らの意思は確認しにくいが、北朝鮮の体制に定着して生活する国軍出身者を登場させ、『国軍捕虜・拉致被害者はいない』という自分たちの主張を正当化しようという意図」だと話す。北朝鮮の統一新報は3月に「南朝鮮当局が国軍捕虜と拉致被害者問題を提起するのは北南関係を遮断して時間を引き延ばし、吸収統一の野望を実現しようというもの」と拒否感を示していた。また先月26~27日に開かれた赤十字会談の際も韓国政府の根本的解決策とまとめようという要求に対し微温的な反応を見せた。双方は今月25日に赤十字会談を再度開く予定だ。政府は韓国戦争中に発生した国軍捕虜のうち500人余りが北朝鮮で生存していると推定しており、「帰還国軍捕虜1号」の趙昌浩(チョ・チャンホ)中尉をはじめ現在まで79人が韓国に帰還している。
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