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【噴水台】男装女子

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

噴水台



古代オリンピックに女性は出場と観戦が禁止された。優勝者に与える月桂冠は受けることができた。戦車競走の場合、戦車をひく馬の主人に月桂冠が授与されたからだ。熱血女性たちは月桂冠を手に握ることに満足しなかった。もっと危ない道を探した。男装をして出場した。ばれたら絶壁から投げられる罰を受けた。女性の出場禁止は1896年初め、近代オリンピックが行われるようになってなくなった。

シェークスピア作品のうち、ヒロインにも男装が必要だった。第一、生計のために。「十二夜」のヴァイオラは乗っていた船が難破し、知らない所に1人残される。下人にでもなれば生きられるが、そのためには男になる道を選ぶほかない。第二、身辺の安全のために。「お気に召すまま」のロザリンドはおじさんの怒りを買って追い出されると男に偽装して飛び出す。2つの作品は男装したヒロインを本当の男と勘違いしたほかの女性のせいで愛情のプロットが複雑になるという共通点がある。「ヴェニスの商人」でも男装の設定が登場する。シャイロックに命を失う危機に処したアントニオを助けるのは友達の妻ポーシャだ。ポーシャは判事で変装、その有名な 「肉1ポンドをやるが血は1滴たりとも流してはいけない」という判決を下す。


シェークスピアが男装女子の設定を愛用した理由は何か。現実的な理由もあったはずだ。エリザベス女王時代には女性が演劇舞台に出ることはできなかった。変声期前の幼い少年たちが女装した。いくら美少年でも性を変えて演じるのはどうしてもぎこちなく見えたはず。だから「女子→男」の設定が必要だったという推測だ。装が女性キャラクターを能動的・積極的に変貌するようにする装置だと主張する人々もいる。女性という限界を男装でカバーする、17世紀式フェミニズムだと言えるか。

 2007年「コーヒープリンス1号店」以後、韓国ドラマでも男装女子のキャラクターは飽きずに見られる。「男に変装した美少年(実際は女性)と彼女への感情に苦しむ男」も必ず登場する。一種の同性愛コードだ。何より男装は女性が禁女の区域に入っていくパスポートだ。最近「ソンス廃人」という造語を生んだKBSドラマ「成均館(ソンギュングァン)スキャンダル」でも男に劣らない学識を持つユンヒ(パク・ミニョン)が成均館に入る方法は男装だった。そうして時代の壁を越えようとしたことは、古代ギリシアや17世紀のイギリスや朝鮮時代も特別違いはなさそうだ。

キ・ソンミン文化スポーツ部記者





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