噴水台
シェークスピア作品のうち、ヒロインにも男装が必要だった。第一、生計のために。「十二夜」のヴァイオラは乗っていた船が難破し、知らない所に1人残される。下人にでもなれば生きられるが、そのためには男になる道を選ぶほかない。第二、身辺の安全のために。「お気に召すまま」のロザリンドはおじさんの怒りを買って追い出されると男に偽装して飛び出す。2つの作品は男装したヒロインを本当の男と勘違いしたほかの女性のせいで愛情のプロットが複雑になるという共通点がある。「ヴェニスの商人」でも男装の設定が登場する。シャイロックに命を失う危機に処したアントニオを助けるのは友達の妻ポーシャだ。ポーシャは判事で変装、その有名な 「肉1ポンドをやるが血は1滴たりとも流してはいけない」という判決を下す。
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