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日本大衆文化専門家たちが見るKポップシンドローム
日本歌謡界を強打したKポップの底力は何だろう。そしてKポップの進む方向はどこだろう。
29日午後、東京国際フォーラムで鈴木篤史日本ユニバーサルミュージックマネジメント担当代表と杉本正樹エイベックスマーケティング総括部長にそれぞれ会ってインタビューした。
次は一問一答要旨。
--Kポップの強みは何か。
鈴木=「歌手たちの歌唱力と表現力、ダンスを含めたパフォーマンスだ。何よりステージで見せるアーティストたちの個性とカリスマが日本の歌手たちを圧倒している」
杉本=「韓国語が分からなくてもすぐ親しめるリズムとメロディーだ。女性グループの中性的な魅力も強みだ。韓国にはビジュアルと音楽性を兼備した歌手たちが多い」
--韓国歌手たちの過去の日本進出事例と比べると。
鈴木=「2006年、SE7ENを日本にデビューさせた。当時には今のように戦略的に韓国人歌手をデビューさせるシステムがなかった。彼の歌はヒップホップやR&Bの要素が強く、日本で受け入れやすくなかった。日本のプロデューサーを付けて日本風に歌を変えて日本語の歌詞で歌うなど、現地化作業を経て日本市場に定着した。ところが最近Kポップは、大衆的なリフレーンに歌のハイライトであるいわゆるサビを武器にした。過去には日本化しなければ輸入できなかった韓国歌手たちの実力が日本を追い越したのだ。フィギュアスケート選手キム・ヨナが浅田真央に逆転勝ちしたような理屈だ」
杉本=「日本でKポップの歴史は“BoA・東方神起”以前と以後に分けられる。2000年代初盤に進出したシュガーやジュエリーなどKポップ歌手たちは皆、苦杯を飲んだ」
--それなら今のKポップスタイルで日本市場に定着することができるか。
鈴木=「日本アルバム市場は世界2位だ。20位圏にある韓国の歌手たちが日本市場に進出するのはあまりにも当然だ。しかし美脚や美人、派手なダンスのイメージでは長続きすることはできない。結局、アーティストのカリスマと実力で評価を受けるようになる。何よりKポップと日本Jポップのジャンルを分けるやり方なら『日本に金儲けしに来たのか』というイメージから脱することができない」
杉本=「Jポップ的な要素、日本人たちの趣向も果敢に取り入れなければならない。日本で成功したBoAや東方神起も結局は韓国と日本バージョンをそれぞれ作った。今は若い女性ファンたちが女性グループに沸き返るかもしれないが、これらは大部分、東方神起とビッグバンなど男性グループが好きなファンだ。今年の年末、Kポップ男性グループたちが続々と日本デビューを果たせば今の様相は変わるだろう」
--Kポップ市場が変わらなければならない部分は。
鈴木=「日本では一度好になったら永遠にファンとなる人が多い。60~70年代から活躍して来たサザンオールスターズやユーミンのファンは20~30年間、着実に支持を送っている。これが日本の力だ。女性グループメンバーが年を取って結婚をしても本人がしたければずっと活動できる所が日本だ。
韓国は日本市場のこんな特性を活用しなければならない。Kポップスターたちが日本でも長く活動するためにはまず韓国が彼らを守ってあげなければならない。テレビにふた月ほど出演しなければたちまち忘れ、よくメンバーを入れ替える韓国歌謡界の体質は変えるべきだ。
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