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【取材日記】F1コリア、経済性が問題

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
#場面1.記者は07年6月、フォーミュラ1(F1)モナコGPを訪れた。決勝レースが行われた日、モンテカルロ市街地には23万人の外国人が道路周辺に集まった。モナコGPは専用サーキットではなく一般道路で行われる。莫大なサーキット投資は必要ない。人口4万人・面積1.9平方キロメートルのモナコでF1はまさにフェスティバルだった。

当時、一流ホテルの一日の宿泊費は1000万ウォン(約75万円)まで上がった。モーテル級シングルルームも100万ウォンを超えた。それも3泊4日のパッケージでのみ宿泊が可能だった。レストランの昼食は50万ウォンもした。しかし「不当な料金」と不平を言う人はいなかった。人が集まるだけに当然値上がりすると考えているのだ。港には豪華ヨットが並び、昼夜パーティーが開かれていた。当時、ビジネスF1雑誌はモナコF1の経済効果を約2400億ウォンと推定した。

#場面2.F1コリアが24日、全羅南道霊岩(チョンラナムド・ヨンアム)で開かれた。雨の中でレースが行われたが、経済効果を見つけるのは難しかった。数百億ウォンの赤字が後遺症として残った。結局、全羅南道が埋めることになる。世界で類例のない‘F1特別法’を作って建設した4000億ウォンのサーキットは活用度が問題だ。週末の一部の行事を除いてはがらがらの状態だ。1年間の維持補修に数十億ウォンがかかる。


F1コリアはメインスポンサーもなかった。有名な国内企業は「効果が未知数」として関心を見せなかった。数百億ウォンの開催料だけでなく100億ウォン以上で購入した放送中継権もこうした事情で、最後にようやく数億ウォンである放送局に売れた。普段より5倍以上も宿泊料金が上がった周辺のラブホテルは、料金が問題ではなかった。ドイツから来た記者の友人は料金ではなく、ビジネス施設がない宿舎に不満を表した。

グローバル金融危機後、F1は明らかに下降傾向にある。BMW・ホンダ・トヨタなどF1を率いた自動車企業が離れた。主要スポンサーだった金融会社も相当数が撤退した。米国・中国は興行にならないとして開催を拒否し、開催料は安値になっているという噂もある。こうした中、韓国が一歩遅れて加わって‘外れくじ’を引いてはならない。来年開催されるF1コリアは企業と地域住民が歓迎するイベントに生まれ変わらなければならない。

キム・テジン経済部門記者



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