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主要20カ国・地域(G20)が為替レートをめぐる葛藤を解決する糸口を見いだした。3週後に迫ったソウル首脳会議の成否を左右する核心議題で合意が電撃的に引き出された。G20は為替問題を解決するために市場決定的な為替制度を履行し、競争的な通貨切り下げを自制することにした。また新興国への国際通貨基金(IMF)クオータ移転幅を増やすことにした。
G20財務相・中央銀行総裁は23日、こうした内容の共同声明(コミュニケ)を発表し、2日間の慶州(キョンジュ)会議を終えた。G20は共同声明で「経済ファンダメンタルズが反映されるよう、より‘市場決定的(determined)’な為替レート制度へ移行し、競争的な通貨切り下げを自制する」と明らかにした。これは「市場親和的(oriented)」という6月のトロントG20首脳会議合意から一段階進展した表現で、市場介入を自制することで一致したと分析される。
為替をめぐる葛藤の実質的背景である貿易収支の不均衡について、G20は「過度な対外不均衡を減らし、経常収支を持続可能な水準で維持するのに役立つあらゆる政策手段を追求する」とし「大幅な不均衡が続く場合、不均衡の根本的原因を評価する」と合意した。このためG20はIMFに各国の財政・通貨・金融・構造改革・為替レート・その他の政策の一貫性を評価するよう要請した。
G20がこうした内容に合意するうえで議長国である韓国の役割が大きかった。政府は経常収支目標を提示する内容の仲裁案をまとめて米国に提案し、今回の会議でこれを中心に議論を主導した。
新興国が要求してきたIMFクオータ調整にも合意した。G20は2012年の年次総会までに新興途上国と過小代表国にクオータの6%以上を移転することにした。また2人の欧州理事の数を減らし、理事会内の新興国の発言権と代表性を高めると明らかにした。従来の移転規模(5%)より1%増えたことで新興国の声が高まるとみられる。
韓国が主導するG20議題のグローバル金融安全網に関しては、フレキシブル・クレジット・ライン(FCL)など最近のIMF制度改善を歓迎し、追加の改善作業をIMFに指示した。開発問題では、持続的な成長を促進するためG20開発ワーキンググループの長期行動計画を期待するという立場を明らかにした。
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