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芸術写真の巨匠アンドレアス・グルスキー氏(55、ドイツ)が北朝鮮の大集団体操劇「アリラン」を撮影した写真が、英ロンドンの競売で巨額で落札された。
15日(現地時間)にロンドン・サザビーの競売に登場したグルスキー氏の「平壌(ピョンヤン)IV」が130万ポンド(約1億8000万円)で売れたと、ブルームバーグがこの日報じた。この作品の落札予想価格は50万-70万ポンドだった。ブルームバーグは「『平壌IV』は今回の競売で予想価格をはるかに上回る数少ない作品の一つになった」と伝えた。落札者は匿名の電話応札者だった。
「平壌IV」は、グルスキー氏がアリラン公演場面を撮った「平壌」連作の一つ。観覧席からワイドアングルで公演の姿を眺望している。平壌シリーズはグルスキー作品の特徴的な傾向をよく表している。大型工場の作業現場と証券取引所で忙しく働く職員、テーマパークで楽しむ人と不夜城の金融会社の大型ビル全景などが、グルスキー氏がその間撮影してきた被写体だった。遠距離から全景を一度に眺望しながらも深度のある撮影をし、蟻のように小さな人や事物のディテールがよく見える。平壌シリーズは群衆のカードセクションと軍人・舞踊家・学生の公演の姿が全体として表れながらも、明るく笑っている個人らが表現されている。
英国評論家マット・リフィアット氏は平壌の連作を紹介したコラムで、「アリランはどのグルスキー作品よりもグルスキー的だ」と評価した。リフィアット氏は「アリランはオリンピック開幕式とナチスドイツの群衆集会を同時に連想させる」とし「西欧の作家が興味を見せる素材」と述べた。
グルスキー氏は数年間にわたる交渉の努力の末、北朝鮮当局から撮影許可を受けた。グルスキー氏は「北朝鮮の人は当初、私がどんな作家なのかよく知らなかった。過去の展示図録を見せたところ、祝典芸術監督が大きな関心を見せ始めた」と当時を振り返った。グルスキー氏は05年から2年間、平壌を行き来しながらアリラン公演会場を訪れ、数回の試行錯誤の末、平壌シリーズを完成した。カードセクションや集団体操など動く場面が多いため撮影には困難が伴い、観覧席の最も上にある高さ5メートルの金日成(キム・イルソン)大型肖像のそばの席を確保した後、望みのイメージを得たという。
グルスキー氏は「仕事をする間、終始、案内員2人が私たち一行を監視したが、ずっと作業に専念していると徐々に離れていった」と伝えた。
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