今年初めソウル市内ある大学病院の眼科専門医に志願した女性医師は、病院側から志願をあきらめるように言われた。専門医が1-2人しかいない中で、女性が出産休暇を取れば、人材の運用に問題が生じるという理由だった。この女性医師は病院側から要求を受け、「研修期間中は結婚や出産をしない」という誓約書まで書いて出したが、結局、採用されなかった。
女性専門医が増えている一方、女性医師が安心して出産できる条件が整っていないことが明らかになった。大韓専門医協議会のハン・ビョンドク(高麗大安岩病院)政策局長は12日、国立中央医療院が主催した「女専門医出産・養育環境改善案」シンポジウムでこのような実態を公開した。病院が女性専門医、特に既婚女性の採用を避けているうえ、採用後も特に配慮しないということだ。
9月末現在、全国専門医1万549人のうち女性は35.5%。ソウルの別の大学病院麻酔科の女性専門医は妊娠4カ月で病院をやめた。麻酔科の神経遮断術と整形外科・神経外科手術の時に放射線に露出すれば胎児に良くない影響を及ぼすことを心配し、研修日程の変更を要求したが、病院側が断ったからだ。
また既婚女性専門医のうち出産休暇90日をすべて使うケースは全体の20%にすぎないことが調査で分かった。さらに4年の研修期間中、出産休暇はわずか90日しか認められず、これを超過すれば追加で研修を受けなければならない。第1子の時に90日をすべて使えば、第2子を出産した際、研修期間に含まれる出産休暇がないということだ。
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