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【社説】与えるより受けたことを覚えている秋夕

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
我々は秋夕(チュソク、中秋)に何かを気にして、心配して、悩む。政界は秋夕、民心がどこに傾くのか気にする。天気、映画、テレビ番組のようにただの関心事に終わることもあるが、後遺症を残す心配のたねも多い。薄い財布、帰省・帰京の途の交通大乱、物価・株式の動きがすべて心配のたねだ。就職・結婚について知人たちに聞かれたら何と答えるかも心配だ。秋夕に海外旅行に行くか整形手術するか悩んだりする。

我々は秋夕を迎え、心配や悩みばかりではない。韓国の秋夕文化は世界化時代、多文化時代やグリーン成長時代に適応して進化している。例えば韓国に嫁いだ外国人新妻たちが秋夕を困惑せず迎えられるよう手伝ってくれるイベントを地方自治体が用意した。大邱にある大学は秋夕を迎え、世界各国から来た外国人留学生たちがソンピョン、ユンノリ、チェギチャギ、テコンドー、韓服のような韓国伝統文化要素を楽しめるイベントを用意した。

環境府と民・官協力環境運動機構であるグリーンスタートネットワークは「グリーン節句の知恵-中秋」という“環境にやさしい指針”を用意して広報している。指針に従い、秋夕当日100万世帯が使わない家電機器のプラグを抜けば 61万kWのエネルギー節減と258トンの二酸化炭素削減で松9万3036本を植えるものと同じ効果を得られる。また経済的速度で運転し、急加速・急減速を避ければ30~40%燃費改善効果で大気汚染物質を40%以上減少させることができる。


世界化時代に秋夕が国際社会の流れと会った時、当面する課題のうちの1つは国際的な文化対立だ。昨年9月、中国はユネスコ人類無形文化遺産代表リストに「中国朝鮮族農楽舞」を登載した。一方、江陵端午祭がユネスコの「人類口伝及び無形遺産傑作」として2005年に選定され、中国ネチズンたちを腹立たせた。彼らは韓国が中国の端午節を盗んだというのだ。日本の月見、中国・ベトナムの中秋節は秋夕と同じく旧暦8月15日に行う。「文化戦争」と「文化平和」の分かれ道で秋夕に必要なものは原型の保存と復元だ。このためには牛遊び、亀遊び、網引き、カンガンスルレ遊び、シルムとともに秋夕に行われた共同体の遊びが本来の場所に戻るべきだ。

秋夕が世界と会った時、競争心や緊張感だけが誘発されるのではない。秋夕の精神を発見することもできる。秋夕は収獲祭(harvest festival)だ。イギリス、インド、アフリカ、イスラエルなど世界の各地で続いてきた収獲祭の共通分母は分かちあいと感謝だ。人類は収獲祭期間に貧しい人と食べ物を分かちあい、自然と先祖と親と家族たちに感謝した。

秋夕は何より感謝と分かちあいの節句だ。与えたより受けたことについて考え、分かちあうこと優先の秋夕の精神を考えれば、悩みや心配も自然に消えるだろう。



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