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ソウル合井洞(ハプチョンドン)のオフィスで16日に会ったスチーブン・リントン・ユジンベル財団会長は旅の疲れがあまりとれない表情だった。対北結核撲滅ビジネスのため平壌(ピョンヤン)と南浦(ナンポ)、新義州(シンウィジュ)など6カ所の結核療養所を訪問する強行軍から帰ってきたのだ。
リントン会長はある子供の結核患者が映った動画を見せ、残念そうにした。彼は「5月の訪朝時に治療剤を渡したイェリムちゃんが8月に死亡していたと言っていた」とし「あまり遅くて手助けができなかった」と話した。また「南浦療養所のある医師は診療過程で結核が移り、12歳の娘も喉頭結核で声を失った」と伝えた。結核専門医が娘を治療することができない事例から支援が切実な北朝鮮の医療実態をうかがうことができる。
ユジンベル財団は重度の結核患者600人を後援する。北朝鮮患者の痰を韓国で分析した後、個人別に処方薬を伝達する。リントン会長は「不治の病だとされた結核が治ると聞きつけて何日も待つ患者たちで長蛇の列」と話した。それに一般結核は90~95%治るが、耐性ができれば完治率が60%にしかならない。
リントン会長は「韓国社会が結核撲滅に早く着手するほど統一費用が減少する」と話した。重度結核患者1人が年間10~15人に病気を移すという。
リントン会長は北朝鮮内部事情を問うと慎重になった。新義州の水害については「洪水直後、その地域を訪問したが、被害状況を目撃できなかった」と述べた。彼は「幸いにとうもろこし作況は昨年より良く、人の背より高く伸びており、稲穂も状態が良い」と伝えた。
イン・セバンという韓国名をもつリントン会長は1895年、韓国へ来た米宣教師ユジンベルの4代孫で、1995年設立された財団を率いている。
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