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【時論】対北コメ支援、積極的に検討する時だ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
与党の対北コメ支援検討主張を歓迎する。そんな時になった。国内的にコメが残って問題だ。農民たちも深く懸念している。しかし北朝鮮はコメがなくて大騒ぎだ。最近、洪水被害で食糧危機が近付く。保健医療状況も悪くなる。韓国側は残って大騒ぎ、北はなくて大騒ぎ、悲劇的風景だ。人道主義的支援が申し立てられる背景だ。

しかし私たちには越えなければならない山が高い。依然として対北支援に反対する声が小さくない。悪化した南北関係の現実も心配だ。対北コメ支援をめぐる合意の過程が必要な理由だ。「対北一方的支援」の枠組みを乗り越えなければならないのだ。対北コメ支援をめぐり韓国内で対立が再燃するのは望ましくない。我が内部の合意のためには一方的な支援ではなく、南と北が互いに利益を得られる互恵的方式が適用されなければならない時だ。ただの支援ではなく、ビジネス観点で切り替えなければならない。

どんな方法があるか。対北コメ支援を「統一基金」の枠で見てみよう。残ったコメを長期借款で北朝鮮に支援し、コメのお金を統一基金に活用しよう。実際に2000年の南北首脳会談後、対北コメ支援は借款方式で実現した。10年据え置き20年分割返済という合意だったため、今年から北朝鮮の返済が始まらなければならない。しかし何の合意もない。南北対話が維持されていれば、たぶん南北政府は返済方式を協議したはずだ。


今回の機会に統一の未来を見通して、国民が同意できる返済方式を決めよう。国際的事例もある。米国の公法480号(PL480)のようなものだ。余剰農産物を処理しながら軍需品を第三世界に販売するのが目的だった。一石二鳥ではないか。大韓民国は1950年代この法でひもじさの谷から脱した。ここで重要なことは米国の余剰農産物に対する国内販売代金だ。韓米両国は互いに協議してこれを使った。すなわち10~20%は韓国で発生する米国側事務所運営費用として使い、残りは韓国政府が米国の兵器購入の費用として使った。

このような我々の経験を対北コメ支援に適用してみよう。支援方式は長期借款で維持し、コメのお金は3種類に活用することができる。第一は北朝鮮の鉱物資源だ。すでに数年前、軽工業原資材を支援と、一部を鉱物で返済されたことがある。北朝鮮は亜鉛、マグネサイト、鉄鉱石などの鉱物資源が豊かだ。経済的価値も高いものと評価される。今のように中国企業が北朝鮮の鉱物を独占することは望ましくない。第二、今後の北朝鮮駐在連絡事務所の土地使用料や賃貸料、対北人道的支援団体の北朝鮮滞在費用で活用することもできるだろう。第三、南北政府が協議して統一基金で活用することができる。北朝鮮はお金の代わりに労働力や土地を提供すればいい。

北朝鮮が合意したとおり返済しないこともある。これに備えて毎年具体的な統一基金活用案に対して協議し、履行実績を追後支援量の決定に柔軟に反映させればいい。また統一基金の形で積立しておけば後に多様な方式で活用することができる。

対北コメ支援を借款方式で無償援助に転換し、その代わり分配の透明性を強化しようという意見がある。もちろん分配の透明性は強化されなければならない。しかし入口で強調するより支援過程を通じて自然に拡大するのが望ましい。重要なことは残りのコメを対北支援過程で経済的に活用するのだ。一般的に国際政治で公的援助は短期的な利益よりは長期的な効果を重視する。統一を準備する長期的な視覚が必要だ。

対北コメ支援で韓国の農民を生かし、北朝鮮住民を生かそう。そして南北関係の扉を開こう。11月主要20カ国(G20)首脳会議がソウルで開かれる。国際社会に緊張の韓半島ではなく、平和の韓半島を見せよう。韓国の安定的な投資環境を見せ、新しい経済跳躍の契機にしなければならない時だ。そうするためには南北関係を安定的に管理しなければならない上、対北コメ支援がこのため重要なきっかけになる。まず民間でも赤十字でも緊急救護からしよう。そして政府次元の規模ある食糧支援の方法を超党的に討論してみよう。対北支援コメのお金を統一基金として活用する方法がそのうちの1つだ。

キム・ヨンチョル仁済大学教授・統一学部





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