名目為替レートで計算すると、世界国内総生産(GDP)に占める中国の比重は日本とほぼ同じ8%水準だ。 しかし購買力評価による実質為替レートで計算した場合、中国の比重はすでに12%にのぼる。 同じ基準で計算すると、日本(6%)とロシア(3%)を圧倒する。 もはや中国は経済規模の面で米国に次ぐG2国家に間違いない。
日本はもう世界2位の経済大国ではない。 未来を考えるとなおさらだ。 少なくとも経済規模で見る場合、中国はすでに日本を抜いてG2入りした。 それだけでなく、少なくとも相当期間は他国が中国の地位を追い抜くのは容易でないとみられる。
ここで私たちが注目すべき点は、過去の日本と現在の中国は同じG2国家であるが、私たちに与える意味は大きく違うという点だ。
過去に日本が米国に次ぐG2に浮上した時を振り返ってみよう。 東西洋の文化や宗教の違いがあったとはいえ、政治、経済、社会制度などで日本は米国(または西側先進国)と大差がなかった。 また日本は米国を含む西側先進国ともよく交わり、協力と調和のために努力した。 このため日本は西側国家と大きな衝突なく無難に過ごしてきたと評価される。
しかし中国は過去の日本とは全く違うG2だ。 したがって今後は中国の動向に注視する必要がある。 例えば過去の日本と米国の間で貿易紛争や摩擦が生じても、危機的な衝突状況にまではならなかった。 極端な衝突前に両国はあらゆる接触でお互いが解決策を講じたりした。 安保を米国に依存する日本の立場で、米国と経済問題で永遠に平行線をたどることはできないという現実的な限界があった。 このため摩擦が生じても、両国同盟関係の大きな枠組みを抜け出すことはなかった。
しかし今の中国は違う。 経済的な規模は大きいが、政治・軍事・外交面の対米依存度が非常に高い日本とは根本的に違う。 また規模が相対的に小さいだけでなく、外交と安保面で対米依存度が高い韓国とも事情が全く違う。
このため仮に中国と米国の間で紛争が発生する場合、お互い自国の核心利益がかかった問題として認識する限り、容易に解決するとは考えにくい。 こうした意味で、今後、中国と米国の経済的な摩擦や衝突が発生しても驚くことではない。
ただ、世界経済に占める米国と中国の比重を勘案すると、両国間の経済摩擦は全世界に非常に大きな波及効果を抱かせるのは明らかだ。 簡単にいうと、米国と中国の貿易摩擦や経済紛争は2国間の問題にとどまらず、世界経済それ自体の問題に拡大するということだ。
米国と中国の間の紛争が円満に解決しない場合は貿易戦争が勃発する可能性が残る。 これは今までの世界経済秩序に逆行する新保護貿易主義を招く契機となる。 今後はこれが相当期間、世界経済秩序にとって重大な潜在的リスクとして作用するだろう。
一方、中国の経済規模の急速な拡大にともなう韓半島の地政学的環境変化にも注目しなければならない。 半島国家の私たちの立場で見ると、中国とロシアは大陸国家であり、米国と日本は海洋国家だ。 米国と日本は経済的に大陸国家よりもはるかに進んだ同じ海洋国家に属する。 しかし今回日本を抜いてG2に浮上した中国は海洋国家とは対立するしかない大陸国家だ。 まさにこうした点で、私たちは過去に経験しなかった新しい国際政治的、外交的あるいは安保的な環境変化の影響を直接体験することになる可能性が高まっている。
韓沢洙(ハン・テクス)国際金融センター理事長
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日本はもう世界2位の経済大国ではない。 未来を考えるとなおさらだ。 少なくとも経済規模で見る場合、中国はすでに日本を抜いてG2入りした。 それだけでなく、少なくとも相当期間は他国が中国の地位を追い抜くのは容易でないとみられる。
ここで私たちが注目すべき点は、過去の日本と現在の中国は同じG2国家であるが、私たちに与える意味は大きく違うという点だ。
過去に日本が米国に次ぐG2に浮上した時を振り返ってみよう。 東西洋の文化や宗教の違いがあったとはいえ、政治、経済、社会制度などで日本は米国(または西側先進国)と大差がなかった。 また日本は米国を含む西側先進国ともよく交わり、協力と調和のために努力した。 このため日本は西側国家と大きな衝突なく無難に過ごしてきたと評価される。
しかし中国は過去の日本とは全く違うG2だ。 したがって今後は中国の動向に注視する必要がある。 例えば過去の日本と米国の間で貿易紛争や摩擦が生じても、危機的な衝突状況にまではならなかった。 極端な衝突前に両国はあらゆる接触でお互いが解決策を講じたりした。 安保を米国に依存する日本の立場で、米国と経済問題で永遠に平行線をたどることはできないという現実的な限界があった。 このため摩擦が生じても、両国同盟関係の大きな枠組みを抜け出すことはなかった。
しかし今の中国は違う。 経済的な規模は大きいが、政治・軍事・外交面の対米依存度が非常に高い日本とは根本的に違う。 また規模が相対的に小さいだけでなく、外交と安保面で対米依存度が高い韓国とも事情が全く違う。
このため仮に中国と米国の間で紛争が発生する場合、お互い自国の核心利益がかかった問題として認識する限り、容易に解決するとは考えにくい。 こうした意味で、今後、中国と米国の経済的な摩擦や衝突が発生しても驚くことではない。
ただ、世界経済に占める米国と中国の比重を勘案すると、両国間の経済摩擦は全世界に非常に大きな波及効果を抱かせるのは明らかだ。 簡単にいうと、米国と中国の貿易摩擦や経済紛争は2国間の問題にとどまらず、世界経済それ自体の問題に拡大するということだ。
米国と中国の間の紛争が円満に解決しない場合は貿易戦争が勃発する可能性が残る。 これは今までの世界経済秩序に逆行する新保護貿易主義を招く契機となる。 今後はこれが相当期間、世界経済秩序にとって重大な潜在的リスクとして作用するだろう。
一方、中国の経済規模の急速な拡大にともなう韓半島の地政学的環境変化にも注目しなければならない。 半島国家の私たちの立場で見ると、中国とロシアは大陸国家であり、米国と日本は海洋国家だ。 米国と日本は経済的に大陸国家よりもはるかに進んだ同じ海洋国家に属する。 しかし今回日本を抜いてG2に浮上した中国は海洋国家とは対立するしかない大陸国家だ。 まさにこうした点で、私たちは過去に経験しなかった新しい国際政治的、外交的あるいは安保的な環境変化の影響を直接体験することになる可能性が高まっている。
韓沢洙(ハン・テクス)国際金融センター理事長
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