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【社説】庶民の足の市内バスが「走る爆弾」だとは…

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
日中都心で運行中の市内バスが爆発した。圧縮天然ガスを保存した燃料タンクが破裂したのだ。バスは爆撃でも受けたようにめちゃくちゃになり、17人の乗客が負傷した。運転席後部に座っていた20代女性は両足首を切断した。本当に恐ろしく不気味なこうしたことが、ソウルの真ん中で起きたのだ。

事故車は親環境CNGバスで煤煙がない。オゾンを生成する窒素酸化物や人体に有害な一酸化炭素、炭化水素、微細ほこり排出量も軽油の10分の1水準だ。騒音も少なく、燃料費もあまりかからない。現在、全国に2万余台が運行中で、ソウル市内バスは95.5%がCNGだ。

問題は安全性だが、今回と類似した爆発事故がこれまで7回も発生しているという。2007年京畿道九里市でCNGバスの燃料タンクが爆発したが、この時も原因はタンクが圧力に耐えられなかったものだ。知識経済部はタンクの欠陥を認め、昨年2月まで燃料タンク1万4613本を回収して廃棄した。それでも同じ事故が再発したのだ。「今度は大丈夫」と安全性点検を疎かにしたせいだ。実際に全国の市内バス整備チームにガス安全専門家も皆無な実情だという。これでは安全不感症も重症段階だ。


構造的な問題点もある。CNGバスの燃料タンクの位置だ。ヨーロッパと北米は韓国と違い車体の底ではなく屋根に設置する。ガスが漏れてもバス内への流入を阻めるからだ。それでガス安全公社も構造変更を勧告したという。これに自動車会社とバス会社が費用の面で反対したというから情けない。運転手たちにはソウル市交通研修院を通じて「絶対爆発の危険はない。銃で撃つとか手榴弾を投げたとしても破裂しない」と教育したというからあ然とする。市民の安全は考えず、金儲けに血眼になっているのだ。

事故が起こると知識経済部は早速全国のガス充電所に充電圧力を10%下げろと指示した。まさに応急措置であるだけだ。急いで根本的な安全対策を立てなければならない。市内バスこそ“庶民の足”ではないか。マイカーもない場合は、ためらいながらこの「走る爆弾」に乗らなくてはならないのだろうか。





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