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21日、ソウル中区興仁洞忠武アートホール地下1階。「国際ミュージカルワークショップ」が進行中だった。ワークショップはミュージカル俳優を対象におよそ1週間行われる教育プログラムだ。受講生の面々はさまざまだった。「オペラ座の怪人」に出演中のヤン・ジュンモ、チェ・ヒョンジュをはじめ、カン・ピルソク、イム・ガンヒら主演級もかなりいた。いくら教育プログラムでも俳優たちの生の声がそのまま露出するためか講義室には緊張感がはりつめていた。
この中から見慣れた顔が目にぱっと入ってきた。髪を短く刈って帽子を目深にかぶった3人の壮健な男性が最後列に並んで座っていた。軍服務中の韓流スターチュ・ジフン(28)、イ・ジュンギ(28)二等兵とミュージカル俳優キム・ダヒョン(30)一等兵だった。彼らは軍人らしく口を開け、歌をまねた。軍生活の忙しい彼らが突然、ソウルの真ん中でボーカルトレーニングを受ける理由は何だろう。
◆軍のミュージカル同時出撃
チュ・ジフン二等兵が講義室の最前列に出た。まるで軍歌を歌うように両腕を腰に当てて「痛恨」という歌を歌った。外国人講師ブライアン・ギル(BrianGill)氏はチュ・ジフンの歌を聞き「右手であごをくるんで握って歌って」と提案した。チュ・ジフンはそのまま従った。続いて右手を口に当て風を「ふふ~」と吹くようにし「その感じをいかして歌ってみよう」と言った。唇を震わせたり、鼻をつまんで歌ったりなど風変わりな方法が動員された。
30分ほど経っただろうか。初めとは確かに違う、いっそうきれいで安定的なトーンの声を出せた。チュ・ジフンも満足した表情だった。「すぐ効果が表れて不思議に思うほどだった。先輩たちから“口が眉間にある”と思って歌を歌えという話をたくさん聞いた。先生の話を従うと音が額の方から出る感じだった」と言った。
→続く チュ・ジフンとイ・ジュンギ二等兵、ミュージカルのレッスンを受ける(2)
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