韓国と米国が昨日、ソウルで開かれた外務・国防長官(2+2)会議で堅固な同盟関係を誇示した。2+2会議は韓米同盟60年の歴史上初めてだ。両国の外務・国防長官4人が最前方部隊を訪問したのも前例がない。共同声明には、対北朝鮮戦略やグローバル問題に対する両国の一致した見解が込められた。象徴性でも内容面でも、両国関係を一次元アップグレードした会議と評価される。
共同声明は北朝鮮に警告のメッセージをはっきりと伝えた。天安(チョンアン)艦挑発の責任を追及し、「韓国に対する追加攻撃や敵対的行為のような無責任な挑発が続く場合、深刻な結果が従う」と強く警告した。最新鋭の空母と戦闘機が投入された軍事訓練を併行することで、警告の重みを武力で誇示した。武力誇示には挑発に対する報復のメッセージまで込められていると解釈すべきだろう。声明はまた、北朝鮮の核放棄を要求し、「非核化に対する真の意志を具体的な行動で示すべきだ」と要求した。北朝鮮はこうした韓米の厳重な警告を聞き流してはならない。
韓米は自由貿易協定(FTA)の実現に向けて努力し、原子力の平和的利用についても協力を強化することにした。また、安保に焦点が置かれた両国同盟関係を社会・文化分野にまで拡張することにした。全方向的に韓米同盟を深化、発展させようということに合意したのだ。
天安艦事件以降、北東アジア情勢は緊張局面に流れる可能性が高まっている。中国がこの地域で米国の主導権をこれ以上認められないという立場を明確にしているためだ。昨年10月に西海(ソヘ、黄海)で行われた韓米海軍訓練には何も言わなかった中国が、今度は激しく反対しているのが、これを反映している。米国はもちろん、韓国の立場としても相当な挑戦であるに違いない。韓国の安保でさらに懸念されるのは、中国が「北朝鮮の不安定は中国の利益に決定的マイナス」と規定し、北朝鮮をかばう姿勢に動いた点だ。中国を背後に置いた北朝鮮がまたどんな無謀な行為に踏み切るか分からない。まさにこうした点でも「2+2」会議を契機に韓米協調がより完璧に構築されたのは安保のためには非常に大きい。
しかしこうした状況が北東アジアで新たな冷戦構図に発展しないかという懸念をもたらすのも事実だ。強大な経済力を前面に出した中国の発言権は国際社会で日々強まっている。今回の天安艦事件をめぐる国連の議論でも見られたが、中国は米国に劣らないパワーを発揮した。もし2大パワーが韓半島を囲んで対立すれば、それは最悪の事態となる。中国が韓国の第一貿易国という点でもそうだ。したがって中長期的にはより戦略的な外交戦略が要求される。スキのない韓米協調を基本とするのはもちろんだ。しかしこれを土台に中国との関係も改善できる方策を講じる必要がある。それが私たちの宿命であるからだ。
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