北朝鮮が現金確保のために東海(トンヘ、日本名・日本海)のイカ漁場を中国に譲ったことが14日、確認された。
政府当局者は「北朝鮮と中国の政府は最近、中国のイカ釣り漁船が北朝鮮の東海岸で操業することに合意した」とし「2日から中国漁船250隻が咸鏡北道(ハムギョンブクド)の羅津(ナジン)・清津(チョンジン)沖を行き来しながら操業中と把握された」と述べた。中国政府が代価を支払い、大規模な船団を形成して北朝鮮の東海漁場で操業を行うのは初めて。
この当局者は「中国は操業の代価として1隻当たり25万元(4428万ウォン)を北朝鮮に支払うことにした」とし「船舶が古く燃料事情も厳しいため正常な操業ができない北朝鮮と、国内イカ価格が急騰した中国の利害関係が合致し、取引が行われたものと判断している」と説明した。今回の合意で北朝鮮は110億ウォンを稼ぐことになった。
別の当局者は「北朝鮮は最近、平壌(ピョンヤン)現代化事業など各種工事関係で現金が不足している」とし「北朝鮮が昨年国連安保理で採択された対北朝鮮制裁決議案1874号の適用を受けない取引を通して外貨確保に出たとみられる」と説明した。
現在東海で操業中の中国漁船はほとんどが中国の大連・丹東港から出港、6月末に船団を形成し、済州道(チェジュド)南側公海を経て東海岸に移動したことが確認された。これら船団には燃料供給船、冷凍船、加工漁船なども含まれ、漁船に燃料を供給し、水産物を冷凍・加工処理していると、韓国当局は把握している。
当局者は「中国が確保した操業権は北朝鮮の東海岸の大部分の水域にまたがる」とし「イカが南下し始めれば興南(フンナム)、新浦(シンポ)、元山(ウォンサン)まで中国船が下りてくるだろう」と述べた。
これを受け、イカが韓国海域に南下する前に中国漁船が北朝鮮海域で大量のイカを獲る場合、韓国の漁業界にも被害が生じると予想される。
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