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--敏感な部分かもしれないが、国籍のことを話してほしい。 母親は北朝鮮国籍を守っているが、父親は韓国籍だ。 鄭大世の家庭を分断の象徴と見るべきなのか、それとも統一した家庭と見るべきなのか。 結婚する時は家族の反対があったと思うが。
「32年前に見合いで大世の父に会った。在日同胞でない人は理解しがたいかもしれないが、私たちのような夫婦は多い。 日本に帰化せず、韓民族として生きていくなら国籍は関係ない」
--鄭大世が父と同じ韓国国籍にもかかわらず北朝鮮代表になったのは、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)系の朝鮮学校を卒業したためだというが。
「子どもをどの学校に通わせるかでひどく夫婦げんかをした。 夫は日本の学校に送ろうと言ったが、私は朝鮮学校を譲れなかった。 私は結婚前まで朝鮮学校初等部(小学校)の教師を8年間務めた。 日本の学校に通えば、いくら国籍を維持しても、結局は(精神的・文化的に)日本人になってしまうという信念に変わりはない」
--朝鮮学校に通えば政治的に北朝鮮体制を信奉し、韓国に対しては敵対感を抱くのでは。
「必ずしもそう考える必要はない。 重要なことは民族的プライドと歴史と文化を教えることだ。 韓国国籍の父母も私たちの言葉と文化を学ばせるために朝鮮学校に子どもを通わせる(大韓民国民団系学校は日本全国に4カ所しかないため選択の余地がない)。日本の学校に行けばいじめられることもあるが、朝鮮学校にはそういうものがなく堂々と通える。 韓国への敵対感のようものは私からしてない。 テレビをつければ韓国ドラマばかり見る。 韓国には3度行ったが、行く度にやはり自分の国だという気がし、今でも最も行ってみたいところだ」
--南アフリカでは韓国代表チームも熱心に応援していたようだ。
「韓国-アルゼンチン戦では北側の応援団も一緒だった。私たちの前に韓国の応援団が座っていたが、私たちに感謝の言葉を伝えてきた。 試合に敗れて残念だったが、試合が終わった後は南北応援団が一緒に鉦を打ちながら踊って交流した。 その瞬間、理念葛藤なく韓民族が一つになった」
--鄭大世は趣味が多く、感受性が豊かなようだ。
「ピアノをよく弾く。 スポーツしか知らない人になれば困ると思って幼い頃から高校までずっと教えた。 絵もよく描く。 最近はヒップホップ音楽のようなものを好んでいるようだ。 私はそういう趣向はあまり理解できないが、ディスクジョッキー装備を部屋に置いて趣味として楽しんでいる。放送に出演したこともある」
‘国籍は韓国、所属は北朝鮮’の鄭大世、そして母イ・ジョングムさん(1)
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