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【社説】安保理議長声明と冷厳な国際政治の現実

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
 国連安全保障理事会が韓国海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」事件を扱った議長声明を採択した。内容はわれわれの期待に及ばない。「天安」を撃沈した当事者を北朝鮮だとする5カ国合同調査団の調査結果が引用されたが、自国の仕業でないという北朝鮮の立場にも同時に言及した。そして「天安」沈没を招いた攻撃を糾弾すると明らかにした。攻撃の主体を明確にしなかったのだ。ただ、1996年の北朝鮮潜水艇東海(トンヘ、日本名・日本海)侵入事件当時に採択された安保理議長声明に比べると相対的に韓国の立場が反映されたという点は評価に値する。冷厳な国際政治の現実と冷戦対立構図が存続する安保理の特性を考慮すれば、期待には及ばないものの与えられた環境の中で最大限のものを勝ち取った結果という点を認めるしかない。

安保理議長声明の採択をきっかけに、われわれの「天安」事件対処は新たな局面を迎えることになった。われわれが単独で北朝鮮に向けて取れる措置は事実上ほとんど残っていない。対北朝鮮心理戦拡声器放送を留保した状態だが、拡声器は根本処方でもなく、局地戦を触発する危険が高いという点で望ましくない。しかしこのまま済ませることはできない。何よりも北朝鮮が二度と挑発できないようにする必要がある。当然そのために可能なすべての措置を動員しなければならない。こうした点で西海(ソヘ、黄海)上の韓米合同軍事訓練は非常に重要だ。強大な軍事力を誇示することで、北朝鮮が挑発すれば壊滅的打撃を加えられるという点をはっきりと警告すべきだ。中国が強力に反発しているが、われわれの安保のためには避けられない。その間見せてきた中国の態度はわれわれが納得できるものではなかった。より精巧で高次元的な接近方法で中国を説得する外交努力を続けていかなければならないだろう。

内部的には安保システムを再整備し、北朝鮮の新たな挑発を事前に遮断できるよう万全の対応を整える必要がある。その土台の上で北朝鮮の非核化と韓半島の平和定着のための‘平和づくり’努力も稼働させなければならない。今回、われわれは韓半島情勢が非常に複合的であることを改めて実感した。これをもとに「天安」事件の解決を越えて、究極的には統一を目指す複合的かつ長期的な対北朝鮮・対外政策を樹立しなければならない。

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