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【経済view&】‘アイフォーンショック’は一度で十分だ

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
 いま携帯電話機は相手と通話するだけでなく、インターネットを検索をし、映像をやり取りすることが日常事になった。 パソコン並みの機能を持ったスマートフォンは、クレジットカードや貨幣などの初歩的な機能を超えて、電子機器を動かすコントロールタワーの役割まで果たすだろう。 家の鍵やテレビのリモコンがスマートフォンに入り、外からマンションの警備システムを作動させるほどだ。 アップルなどスマートフォン関連企業はホームオートメーションはもちろん、各種産業を端末機の中に入れようという意欲も見せている。

携帯電話機の進化に劣らず、テレビも革命に近い変身をしながら消費者に迫っている。 最近のテレビは、決まった時間に家族が集まり、放送局から一方的に送られてくるコンテンツを視聴する‘バカ箱’ではない。 ウェブサーフィン、オンラインショッピングはもちろん、いつでも望みのコンテンツを楽しめ、自分が作ったプログラムまでも放送できる‘スマート(賢い)テレビ’だ。 グーグルTVは無線インターネットを基盤とするグーグルフォンと同じ画面とサービスを見せてくれる。 このように放送と通信が究極的に似たサービスを追求し、世界的に放通融合トレンドが広まっているのだ。

ところが韓国はまだ携帯電話機とテレビを全く違う観点で眺めている。 昨年メディア法が通過した時に世間が騒がしかったのも「放送だから」という政治的概念で受け止められたからだ。 しかしインターネットにすべてのものが連結し、それを活用する‘スマート’なサービスが活性化すれば、こうした固定観念は崩れるはずだ。


情報通信機術(ICT)強国に寄与した国内の通信・製造企業はアップルのアイフォーン一発で体裁を崩した。 実際にはそれほど新しい技術でなかったが、世界はアイフォーンに熱狂した。 昨年末アイフォーンが上陸した国内では「井の中の蛙」式コンテンツ流通構造が崩れる衝撃を経験した。 こうした衝撃は放送市場にも影響を及ぼすことになるだろう。 特にグーグルTVのように放送広告市場を攻略するビジネスが旋風を起こせば、現在の放送局の収益構造は揺れるしかない。

開放型構造のインターネット基盤では、事業者の間でやり取りする従来の閉鎖的な放送・通信市場構造を維持するのが難しくなる。 インターネットという扉を通じて消費者が自由に出入りしながら希望の商品やサービスを選択できるからだ。 こうしたインターネット基盤の新しい未来は、韓国通信と放送市場にも地殻変動を起こすだろう。

これに備えて韓国の競争力の現状を把握する必要がある。 幸いなのは、韓国の未来指標は楽観的だという点だ。 一つ目はインターネットインフラが世界最高レベルにあり、二つ目は建国以来最も多くのベンチャー企業が活躍しているという点だ。 1980年代に公共部門で始まった情報化努力おかげで、今日では電子政府部門で世界最高模範例に選ばれている。 またインターネット普及率と速度の面で世界各国が韓国を羨んでいる。 政府の「ベンチャー確認制」導入以来、12年間で国内ベンチャー企業の数は2万を超えた。 ベンチャー企業は国内総生産(GDP)の8%、輸出額の3.2%、雇用の3.2%を占めるほど、その比重が高まった。

しかしここで安住すれば、インターネット強国からモバイル後進国に転落した数年間の前轍を踏むことになる。 最高のインターネットインフラが創意的な企業や個人に会って花が咲くには、狭い国内市場でなく、グローバル市場を狙った経営戦略を考えなければならない。 韓国にもグーグル・アップル・マイクロソフトのようなグローバル企業が誕生することを期待したい。

方碩晧(バン・ソクホ)情報通信政策研究院長



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