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【その時の今日】日帝警察、日本神道勢力を強めるため巫俗を弾圧

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

大韓帝国時代の巫祭。=[写真:西洋人が見た朝鮮]



人類が流浪生活をやめ、地球上の特定表面に定着できるようになったのは、新石器時代の農業革命のおかげだ。フランスの歴史学者フェルナン・ブローデルはある人間集団が初めて定着地を選択した行為を「最初の選択」と呼び、この最初の選択が数千年間変わらない「文化の深層」を規定すると見なした。

定着農業に主に依存する地域に住む人々は、ほとんどが代々‘一つの家’に暮らしながら‘複数の神’を崇める文化を形成した半面、遊牧地帯や半農半牧地帯に暮らす人々は‘複数の家’または‘移動する家’を作る代わりに‘一つの神’を崇める傾向が強かった。遊牧生活を完全に清算できない環境で神をもてなせば、時に不敬を犯しうるためだろう。このため多神教地域には似たような聖地があちこちに散在する半面、唯一神を崇める地域には‘1カ所の最高聖地’が他のすべての聖地の上に存在する。


有史以来、宗教は民族文化を規定する核心要素であり、今日でも全世界民族紛糾の大半は宗教によって発生する。 多神教徒にとっては他の唯一神も数多くの神の一つにすぎないが、唯一神教徒は他の神を容認しない。 お互い異なる唯一神を崇める種族や民族の間では命をかけた争いが繰り返されたが、多神教地域に入った唯一神は相対的に大きな困難を経験せずに定着した。 このため人類の間の交流が飛躍的に拡大した「大航海時代」以来、唯一神教の勢力は強まり、多神教の力は弱まった。

1917年7月6日、東四軒町(現在のソウル獎忠洞)のある家の庭から騒がしい銅鑼・鉦の音が聞こえてきた。 家の主人が娘の腹痛を治そうと近くの巫女を呼び、クッ(巫祭)を行っていたのだ。 音を聞いて駆けつけた本町警察署の巡査はいきなり巫女を逮捕し、庭にあった供物や巫具、灯台まですべて押収した。 逮捕された巫女は即決審判で拘留5日に処せられた。 当時、日帝は変装警察まで動員して巫女を捕まえていた。 民族文化を抹殺するには、人を屈服させるよりも神を屈服させるほうがはるかに効果的だと知ったからだ。 しかし迷信の領域へ追われた後にも巫俗は消えず、むしろ他の宗教に影響を及ぼした。

今日の韓民族は、宗教的多様性の中でも自ら‘単一民族’であることを信じて疑わない、ほぼ唯一の民族だ。 違いを認める態度が異なる領域にも広まれば、韓国社会は今よりもっと躍動的であるはずだ。

チョン・ウヨン・ソウル大病院病院歴史文化センター研究教授



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