国連安全保障理事会を通した北朝鮮制裁が韓国政府の期待にはるかに及ばない水準になるかもしれない、という懸念が強まっている。

国連の関係者は先月２９日（現地時間）、「韓国政府は主要８カ国（Ｇ８）首脳会議が出した天安（チョンアン）艦共同声明レベルの声明を安保理でも出てくることを期待している」とし「しかし中国・ロシアの立場を考慮すれば、これさえも容易でない」と述べた。また「制裁の形式も決議案はもちろん、議長声明も易しくない」と付け加えた。

カナダ・ハンツビルで２日間会議を開いたＧ８首脳は「天安」攻撃を北朝鮮の仕業と規定した多国籍調査を想起しながら「われわれは北朝鮮に対し、大韓民国へのいかなる攻撃や脅威を控えることを要求する」という声明を先月２６日に発表している。


Ｇ８首脳は「（天安艦事件）責任所在究明のための大韓民国政府の努力を支持する」と明らかにした。Ｇ８声明は「天安艦事件は北朝鮮の仕業」と断定しなかったものの、「韓国軍・民合同調査団の調査結果を支持する」と明らかにし、北朝鮮責任論を認めた。

しかし中国は韓国の合同調査団の調査結果に言及することさえも反対していると伝えられた。国連韓国代表部の関係者は「Ｇ８にロシアは含まれているが、中国は抜けている」とし「中国の立場は最初と変わっていない」と説明した。

魏聖洛（ウィ・ソンラク）外交通商部韓半島平和交渉本部長もこの日、米国を訪問し、「国連安保理の天安艦対応レベルが決まるには時間がかかるだろう」と明らかにした。魏本部長は国務省でスタインバーグ国務副長官らに会い、安保理の対応案を協議した後、このように述べた。

安保理の対応レベルがＧ８共同声明水準になると予想できるかという質問に対し、魏本部長は「構成が違うためそうなるのは難しいとみられる」と答えた。安保理の対応に対する中国・ロシアの立場については、「Ｇ８共同声明にはロシアが含まれているため、その部分を活用して安保理協議で努力する」と説明した。

国連関係者は「中国は天安艦事件を朝中同盟次元でなく米中の力学関係として見ている。中国としては米国の圧力に屈服する姿が受け入れ難いようだ」と説明した。また「９６年の北朝鮮潜水艦江陵（カンヌン）侵入事件当時、韓国は安保理非常任理事国だったが、中国の反対で安保理に上程もできなかった。今回は米中の微妙な神経戦がからみ、安保理議論がさらに難しい」と述べた。



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