このごろどの集まりに行ってもマッコリが代表的酒類として登場している。マッコリ熱風はすでに国内を超え、日本など世界に広がっている。政府レベルで世界５大料理に育成しようとする韓食もグローバル化がどんどん進行されている。やがてマッコリと韓食は世界的ウェルビーングトレンドとあいまって大韓民国を象徴する代表的アイコンになるだろう。韓国的ながらも世界の人たちが沸き返る文化的・産業的要素を持っているのだ。

こんな点で我が民族固有の代表的資産の中の一つの韓医薬に対する関心も高まっている。いまだに世界市場で韓医薬の地位は極めて低い。韓医薬の科学化と現代化に多く努力が注がれてきたが、相対的にグローバル化という話題は大きく注目を引くことができなかったし国民的関心も微弱だった。

伝統医薬は全世界的に６００兆ウォン台の巨大市場を形成する未来型成長産業だ。このうち中国の中医薬が半分を占めて世界市場を席巻している。韓医薬のシェアは５％にも及ぶことができない。だから韓医薬のグローバル化をこれ以上延ばすことができないのだ。我々は韓医薬のグローバル化のための多様な基盤と良い条件を確保している。その中心には我々の韓医薬の宝物である東医宝監がある。東医宝監は昨年７月、医学書籍の中で世界初、ユネスコ世界文化遺産に登録され、韓医薬の優秀性と世界性、普遍妥当性が国際的に認証されたことがある。我が民族の韓医薬を全世界に広く知らせる心強い踏み石であるわけだ。


韓医薬の優秀性を世界に知らせる多様な国際的イベントが用意されることも鼓舞的だ。今年９月、国内韓医薬史上最大規模の国際イベントである堤川国際韓方バイオエキスポを中心に多くの地方自治体で韓医薬関連イベントを開催している。政府でも東医宝監発刊４００周年になる２０１３年に世界伝統医薬エキスポ開催を準備するなど韓医薬の世界化に積極的だ。

「韓方医再発見」というテーマで行われる堤川国際韓方バイオエキスポは韓医薬の優秀性を全国民と全世界の人たちにきちんと伝えられる絶好の機会だ。５万人以上だと予想される海外観覧客訪問と中国・インドなど１５カ国以上のエキスポ参加は韓医薬のグローバル化を繰り上げる梃子となるものと期待されている。韓医薬のグローバル化を繰り上げるもう一つの軸は韓方産業の成長基盤構築だ。このために韓方医薬系と産業界、政府および地方自治体が共同協力できる韓方クラスタの集中的育成が重要だ。韓方クラスタの国際的競争力は韓医薬発展はもちろんグローバル化を牽引する加速エンジンとなるでだろう。

伝統医薬はすでに高付加価値未来産業と同時にグローバル成長産業に領域を拡張している。したがって韓医薬のグローバル化を早めるためには韓医薬の現代化と科学化に拍車をかけ、国際イベントと連携したグローバル広報の強化および国際的に競争力ある韓方クラスタ育成など３つの軸を頂点として連結する戦略的アプローチが何より重要だ。世界伝統医薬市場で宗主国の地位を占める中国を超えるための知恵を集めなければならない時だ。

李寿成（イ・スソン）元国務総理・提川国際韓方バイオエキスポ組織委員長



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