任天堂は09年、20兆ウォンの売上高、5兆ウォンを超える利益を出した。 しかし昨年は売上高16兆ウォン、利益は3兆ウォンに減った。 Wiiと任天堂DSの販売が停滞したからだ。 こうした状況で出した新製品が3DSだ。 奇想天外な新技術を適用したわけでもない。 眼鏡をかけずに立体画面を見られる技術はすでに出ている。 しかし眼鏡をかける方式に比べて画質が落ち、少し頭を動かすだけで立体感が感じれないという短所がある。 このためテレビやパソコン用モニターのような大型ディスプレー機器にはこの方式が適用されていない。
しかし岩田社長はこの技術を携帯用ゲーム機に適用し、完全に新しい世界を開いた。 スライドで立体感の強度を調節できる機能を付けた。 移動中に立体映像を見るのが難しかったり、目が疲れた時は立体映像を消せるように配慮したのだ。 観覧客の反応から、今回も岩田社長は正しい道を選択したと頷くしかなかった。 岩田社長は「技術は道具にすぎない。 もっと重要なのはどのように実際に具現するかという部分」という自分の哲学を立派に現実化した。 3DS発表後、「任天堂危機説」は「さすが任天堂」という感嘆に変わった。
世界ゲーム市場の7割を占めるビデオゲーム機(コンソール)分野で、任天堂はマイクロソフト(MS)やソニーと激しく競争しているライバルだ。 MSとソニーは05年、それぞれ「Xbox」と「プレーステーション」を出し、コンソール市場に進出した。 両社は常に最新技術で武装した新製品で任天堂に圧力をかけている。 今回も例外ではなかった。 MSがまず火ぶたを切った。 E3開幕を翌日に控え、MSはコントローラーなく動作認識を通じてゲームを楽しめる「Kinect」を正式に出した。
ソニーも今回の行事でPSにつないで使用できる動作認識機器「PSムーブ」を紹介した。 アーチェリーゲームを体験した。 コントローラーを弓のように左手で握り、矢を引くように右手を顔の方へ動かしながら、画面に見える標的を狙った。 指を開くと矢が飛んで標的に突き刺さる。 腕に力が入らないだけで、実際に矢を射つのと変わらない感じだ。 しかし、より細かな操作が可能という点、グラフィックが優れている点を除いては、従来の任天堂と大きな差はなかった。 コントローラを持つ必要なく素手で操作するMSのKinectのように、技術的に大きく進歩した点が見られないという評価が多い。
ソニーは自社の液晶画面(LCD)テレビのブラビアにつないで立体ゲームを楽しめる技術も紹介した。 動作認識と3Dの二兎を追う。 しかし動作認識はコントローラーが必要ないという革新を遂げたMSのKinectの影に隠れ、大きな注目を受けることができなかった。 3Dも任天堂の3DSに劣る様相だ。
「リアルな映像、簡単な操作、ゲーム市場を奪還する」…任天堂社長(1)
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