4つの世代が、今日の韓国が直面している状況の二重性の性格をともに理解し対処しようという家族対話の門を開き、努力しなければならない時がまさに今だ。 韓半島の緊張状態は南北対決という次元よりも、北朝鮮と国際社会の対決という次元で根本原因を見いだすように、認識の焦点を転換させる必要がある。 冷戦の幕が下りながら世界は開放と貿易を通した共同繁栄の道に入り、地球村共同体を共同で作っていくことに努力している。 W杯とオリンピック(五輪)がまさにそうであるように、一緒に進んでいく地球村の祭典ではないだろうか。 韓国は国家間の政治的な差を認めながらも、地球村すべての市民の自由と福祉を向上させようという普遍的な規範を積極的に受け入れている。 こうした世界史の流れに逆行して歴史の例外地帯に残ると主張する北朝鮮指導部の固執が、私たちに状況の二重性を強要しているのだ。
歴史の流れで永遠の例外はない。 賢いわが民族が歴史の例外地帯に閉じ込められたまま無制限に生きていくはずはないため、今日の北朝鮮が固執する例外性も結局は一時的な現象に違いない。 前近代的な一家世襲統治や軍国主義時代の遺産である先軍政治のような時代錯誤的奇形体制の頸木から、北朝鮮がどのように抜け出せるかは、忍耐力を持って見守るしかない。 しかし特定の国家体制よりもはるかに原初的なものは、数千年をこの地で一緒に生きてきた民族社会であることを私たちが忘れていないことだ。 このため私たちの国民は、人間的な尊厳性と自由を享有できる統一した民族共同体を建設するという夢と歴史的使命感を大切にしている。
北朝鮮の核問題と「天安(チョンアン)」沈没事態が見せた軍事的挑発問題が焦眉の関心事であるのは間違いない。 しかし北朝鮮住民の基本福祉と人権問題、脱北者の生存問題などは、民族共同体建設の核心課題であることを私たちは一時も忘れてはならない。 北朝鮮住民の困難を解決する積極的な支援に率先する未来志向的保守と、北朝鮮住民の人権守護と独裁からの自由を叫ぶ理性的進歩の出現に期待を抱く。
国と自由を守ることがどれほど重要で難しいかを再確認しようとする韓国戦争世代、経済発展と民主化が共同体の必須要件であることを強調する民主化世代、そして世界の中でそびえ立つ統一されたテーハンミングを自信を持って叫ぶW杯世代の対話と合唱が、本軌道に乗る6月を作ってみよう。
李洪九(イ・ホング)元総理・中央日報顧問
【コラム】6・25の回想、W杯の興奮、統一韓国の夢(1)
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