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鯨肉求める人が増えて価格上昇…不法捕獲も後を絶たず

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
21日アフリカ・モロッコでは第62回国際捕鯨委員会(IWC)が行われる。今回の会議では1986年以後に禁止された商業的捕鯨をまた許容するのかを集中論議する。国際的に捕鯨許容論難が加熱するとIWC議長は今後の10年間、制限的捕鯨許容を妥協案として出している。国内では農林水産食品部が昨年から捕鯨許容について検討してきたが、11月の主要20カ国(G20)首脳会議を控えて国際的非難を懸念した外交通商部の反対にたじろいた状態だ。政府があいまいな立場である間、鯨肉需要は増えており、不法捕獲も増えている。

海洋警察庁によれば国内沿岸で混獲されたクジラは最近3年(2007~2009年)間で1980頭、年間660頭だ。2000年代の初めは年間平均300頭程度だったのに比べれば2倍以上に増えた。

こうして獲れたクジラは大部分鯨肉飲食店に供給される。特に蔚山ではクジラ祭りの人気に乗って鯨肉食堂が急増している。クジラ特区に指定された蔚山市南区長生浦項には鯨肉食堂が26カ所もある。浦項環境運動連合チョン・チムグィ事務局長は「浦項市内では一般の刺身店や居酒屋でも鯨肉をつきだしで出すほどだ」と伝えた。


問題は混獲されたクジラだけで、鯨肉需要を埋めることはできないということにある。自ずとクジラの価格も上がり、ミンククジラ1頭は2000万ウォン(約155万円)程になる。値段が高いせいで不法捕獲も絶えない。

現行法上、不法でクジラを獲って摘発されれば3年以下の懲役や3000万ウォン以下の罰金に処される。

◆捕鯨許容めぐり対立=漁民たちの間では捕鯨をまた許容すべきだという意見が多く上がっている。漁民団体である浦項醸造網協会キム・ドンジュ事務局長は「イルカ1頭が1日にニシン、イカなどを5~10キロずつ食べるから漁獲量が大きく落ちている」とし「イルカの数を減らさなければならない」と述べた。

一方、環境運動連合会委員会チェ・イェヨン副委員長は「捕鯨禁止は世界的状況」とし「政府が不法捕獲を強力に取り締まらなければならない」と主張した。

専門家たちは捕鯨許容可否を決める前にまずクジラ個体数や行動に対する正確な調査が実施されなければならないと指摘する。ムン・デヨン所長は「漁民たちの被害可否を判断するためにはクジラの魚捕食量などに対する精緻な調査が必要だ」と述べた。しかしクジラ研究所の研究人材が3人しかいないなど、国内のクジラ研究環境は非常に劣悪だ。



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