知識経済部が昨日、トルコと原子力発電事業協力了解覚書(MOU)を締結した。トルコのシノプ(Sinop)原発事業受注に青信号が灯ったのだ。昨年末アラブ首長国連邦(UAE)から400億ドル規模の韓国型原発4基建設を受注したのに続き、本格的な原発輸出時代が目の前に迫っている。原発の輸出は単純に技術と価格競争力で実現するものではない。外交と国防、国際金融が総合的に支援されてこそ可能だ。UAEへの原発輸出も李明博(イ・ミョンバク)大統領を中心に政府各部処が総力戦を繰り広げた結果、実現した。次世代輸出戦略産業の原発輸出を韓国電力公社だけに任せておく段階はすでに終わった。
防衛産業物資の輸出も同じだ。T-50高等訓練機、黒豹戦車、214級潜水艦などは世界的な競争力を持つ。韓国の優れた情報技術(IT)と伝統産業が効果的に結びついたおかげだ。にもかかわらず海外受注戦で米国・フランス・英国などに敗れているのが現実だ。韓国は各企業が個別に躍進する半面、外国は政府レベルの輸出支援機構が組織的に動いているからだ。米国の安保支援処(DSAA)、英国の防衛産業輸出庁(DESO)、フランスの国際協力局(DIR)、イスラエルの防衛産業輸出本部(SIBAT)などがその主人公だ。政府各部処から遣出された専門家らによって情報の獲得からマーケティング・広報が総合的に行われる。
原発や防衛産業物資は高付加価値の最も重要な輸出産業だ。平時に大きく落ちる稼動率を一定水準に維持するためにも、内需市場に埋没してはならない。もちろん国内の一部の人たちは原発と防衛産業の輸出に対して目に角を立てているのが事実だ。しかし平和を前面に出したフランス・英国・イタリアなどがなぜこうした戦略産業の輸出に力を注いでいるのか考える必要がある。韓国も原発と防衛産業物資の輸出のための全政府的な支援組織を急いで設置すべきだ。各部処から集まった専門家が総合的かつ効果的な支援戦略を立てるために力を合わせなければならないだろう。青瓦台(チョンワデ、大統領府)が懸案別に腕をまくりあげた後に該当部処が慌しく動き出す体質から変えていかなければならない。
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