11日(現地時間)、米ニューヨーク・マンハッタンの国連駐在韓国代表部には2件の文書が入った。一つは韓国からだった。参与連帯が国連安全保障理事会議長であるメキシコのヘラー国連大使あてに送った公開書簡だ。電子メールとファックスで安保理議長はもちろん、15理事国と一部の非理事国にも送らえていた。
電子メールを開いた代表部は当惑した。韓国政府が発表した天安(チョンアン)艦沈没事件調査の結果は信頼できないため、安保理でこの問題を議論する時も慎重にしてほしいという内容だったからだ。
さらに14日には韓国軍・民合同調査団が安保理理事国を対象に天安艦調査結果ブリーフィングを行うことになっていた。韓国代表部の関係者は「不意打ちを食らった感じだった」と語った。
ほぼ同じ時間、安保理議長からもう一つの通知があった。14日の韓国側の発表後、北朝鮮にも安保理理事国を対象に立場を明らかにする機会を与えることにした、という内容だった。
代表部は安保理議長室に抗議した。しかし議長室は「11日午後、北朝鮮側が突然、立場表明の機会を要求してきた」とし「北朝鮮も利害当事国であるため、ブリーフィング機会を与えるしかない」と述べた。結局、議長室と協議した末、韓国が先にブリーフィングをした後、北朝鮮に疎明の機会を与える形式で折衝した。
しばらくすると、韓国代表部には安保理理事国の外交官から電話が殺到した。「参与連帯の書簡はいったいどういうことか」という質問だった。市民団体が安保理に公開書簡を送るのは珍しいからだ。さらに自国の政府が安保理制裁を推進しているところに市民団体がこれに真っ向から反論する資料を配布したのは極めて異例だ。
代表部の関係者は「内部の合意もなく安保理にもってきたのかという皮肉に近い話を聞いたりもした」とし「それだけ韓国には言論の自由が保障されているという証拠だと説明したが、どうにもならなかった」と吐露した。
軍・民合同調査団の調査結果ブリーフィングを契機に安保理で対北朝鮮制裁議論を本格化しようとしていた韓国代表部の戦略も暗礁に乗り上げた。北朝鮮が参与連帯の書簡を根拠に韓国政府の天安艦調査結果を否定する公算が大きくなったからだ。韓国側のブリーフィングも調査の結果に焦点を合わせるより、参与連帯が提起した各種疑惑を釈明するのに追われる可能性もある。
北朝鮮制裁に抵抗感を見せている中国・ロシアがこれに加わってくる可能性も排除できなくなった。韓国内部ですら合意が形成されていない問題を安保理で扱うのが適切かどうかという論理が出てくることも考えられる。
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さらに14日には韓国軍・民合同調査団が安保理理事国を対象に天安艦調査結果ブリーフィングを行うことになっていた。韓国代表部の関係者は「不意打ちを食らった感じだった」と語った。
ほぼ同じ時間、安保理議長からもう一つの通知があった。14日の韓国側の発表後、北朝鮮にも安保理理事国を対象に立場を明らかにする機会を与えることにした、という内容だった。
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