ワールドカップ(W杯)で公認球が採択されたのは1970年メキシコ大会からだ。 アディダスが制作したテルスター(Telstar)。 衛星生中継を記念して付けられた名前だ。 12個の黒い五角形と20個の白の六角形で作られたボールで、当時としては最も球型に近いという評価を受けた。
以前はボールに関する特別な規定がなかった。 1872年に英国サッカー協会が準備した「ボールは革で作らなければならない」という規則があっただけだ。 したがってボールの形態も規格もまちまちだった。 ウルグアイで開催された第1回W杯決勝戦でウルグアイとアルゼンチンはお互い自国産にこだわった。 論議の末、前半はアルゼンチン産、後半はウルグアイ産を使用することにした。 ボールのためか、アルゼンチンが前半は2対1でリードし、後半はウルグアイが4-2で逆転勝ちした。
公認球は大会の度に独特の名称とともに発展を繰り返す。 米国W杯で登場したクエストラ(Questra)は気泡強化素材を使用し、ボールの弾性を高めた。 回転力を強化した韓日ワールドカップ(W杯)のフィーバーノヴァ(Fevernova)はその言葉通り赤い応援の波に‘興奮の夜’となった。 ドイツW杯のチームガイスト(Teamgeist)は23個の革を14個に減らし、今回の南アフリカW杯に登場したジャブラニ(Jabulani)は3D技術を適用し、革の面数を8個に減らした。 ボールが原形に近く空気抵抗も減り、それだけスピードが高まる。 このため南アフリカが‘ゴールキーパーの墓’になるという。
問題はジャブラニが「どこへ飛ぶのか」予測するのが難しいという点だ。 しかも南アフリカのヨハネスブルクは海抜1700メートル前後の高原地帯であり、空気抵抗も小さい。 日本筑波大学が実験した結果、ジャブラニの‘無回転シュート’の場合、飛行軌跡が非常に不規則に変化することが分かった。 シューターの足を離れたボールに作用する力が最初は上側、次に下側、また上側に移動した。 すなわち、ボールが飛びながら揺れ、急に落ちたりもするのだ。 このためジャブラニ用のサッカーシューズも出てきた。 サッカーシューズの前側と内側を違う材質にし、前側はスピード、内側は無回転に合わせたという。 まるで中国卓球の異質ラバーのように。
しかし変化無双のボールにゴールキーパーだけが戸惑いそうだ。 攻撃手もボールがどこへ飛んで行くのか分からず困るだろう。 科学と進化の産物がむしろ不可測性を高めたということだ。 それなら「ボールは丸い(試合はどう転ぶか分からない)」という名言が力を発揮するだろうか。 異変でもよい。 落ち着かない6月にもう一度「テーハンミング(大韓民国)」の叫び声を祈願したい。
朴鍾権(パク・ジョングォン)論説委員
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朴鍾権(パク・ジョングォン)論説委員
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