政府が24日、海軍哨戒艦「天安(チョンアン)」事件と関連して対北朝鮮制裁を発表した後、北朝鮮を出発した船舶の貨物に対して国内の通関が初めて保留された。
仁川(インチョン)港と税関によると、28日に北朝鮮南浦(ナムポ)港を出港した2864トン級パナマ船籍コンテナ船「トレードフォーチュン号」が、29日午後2時ごろ、仁川港第1埠頭に接岸した。この船は入港手続をすべて終え、30日午後、仁川港の外側で停泊中だ。
ククヤン海運が用船したこのコンテナ船は02年2月から仁川-南浦港間の南北定期コンテナラインで週1回ずつ運航してきた。船長以下15人の船員はすべてフィリピン人。この船は22日、衣類用の布や電子付属品などを積んで仁川港を出発し、北朝鮮の南浦港へ向かった。
ククヤン海運の関係者は「当初27日に南浦港を出港し、28日に仁川港に入港する予定だったが、北朝鮮現地で船積みが遅れ、一日遅く入港した」と明らかにした。「トレードフォーチュン号」は今回の航海で、衣類完成品・冷凍水産物・ラジオなどコンテナ貨物33TEU(TEUは20フィートのコンテナ1本)を積んできた。
対北朝鮮制裁施行後、仁川港周辺では「トレードフォーチュン号」が予定通り回航できるかどうかに関心が集まった。ククヤン海運の関係者は「パナマ船籍で船員がすべて第3国人であるため、北朝鮮は抑留などの措置を取れない」と述べた。南浦港では船員は上陸が禁止されている。この船は仁川海洋港湾庁に申請した航路変更許可を受けしだい、他の航路に投入される予定という。
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