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【噴水台】紅楼夢

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
赤壁賦で有名な蘇東坡が老年、郊外をぶらつく。そのときこれを知った老婆が歎息調で吐き出した言葉、「過ぎた日の富裕栄華は春の日の夢と同じだ」筆鋒を翻した東坡の顔に落ちた歳月の垢、悠々自適な歩きぶりに人生を見たのだろうか。宋代の侯鯖緑に由来したという「一場春夢」の一場面だ。

似ている話で唐の時代、李公佐が書いた「南柯太守伝」がある。淳于という人が酒に酔って眠りに入る。夢の中で槐安国に招待され、王女と結婚して南柯郡の太守になる。精一杯ぜいたくな暮らしをし、ふと目覚めたら夢だったと。南柯一夢だ。同じ時代、沈既済の「枕中記」も「一人之下万人之上」まで上がって壊れた邯鄲の盧生ストーリーを伝える。邯鄲之夢だ。皆、刹那のような世の中に、はかない人生をたとえた。長久の歳月というのも気付けば浅い眠りにつき、ご飯が蒸れる時間よりも短かったという話だ。これら夢物語の源流は荘子の胡蝶夢だ。蝶になって悠々と飛び回って、目覚めてみたら自分がいたと。蝶が自分の夢を見たのだろうか、自分が蝶の夢を見たのだろうか。荘子は現実と理想、此岸と彼岸の境界を越えて物我一体の境地を突き通した。東洋での夢は実存認識の傾向が強い。夢で悟りを得るのだ。

一方、西洋で夢は実存追求だ。キング牧師が「私に夢がある」と叫ぶ時、ここには現実的希望が込められている。肌の色で差別を受けない世の中だ。成功追求型「アメリカンドリーム」も同じ脈絡だ。これらに夢は実存的目標と同時に解釈と分析の対象だ。夢はこのように二重的だ。それでピカソは傑作「夢」で恋人マリー・テレズの顔を正面と側面を合成して描く。現実と夢、見ている姿と見たい姿の混在と没の境界を表現したのだ。


金正日国防委員長の訪中に合わせ、北京で血の海(ピパダ)歌劇団の紅楼夢が公演された。紅楼夢は清代の曹雪芹が書いた小説で、南京地域の賈家の興亡盛衰を描いた。テーマは通常の夢のように「一場春夢」、そして諸行の無常さだ。ところで金正日委員長はこれを知っているのだろうか。花咲く5月、彼が今見る夢もただたんに春の夢と同時に迷妄であることを。夢から覚めなさい。春の日はすぎゆく。

パク・ジョングォン論説委員



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