Ａ（９２）は家族と連絡を絶ち、２０年間にわたり家を出て生活をしていたが、昨年、家に帰ってきた。 Ａが戻ってきたソウル江南（カンナム）の２階建ての家には夫人と３人の子どもが暮らしていた。

Ａは家族に「自分の家だからみんな出て行け」と告げた。 しかし家はすでに夫人Ｂ（８０）の所有に変わっていた。 長い歳月の孤独と裏切りに絶えられなかったＢがＡを相手に訴訟を起こし、家の所有権が移ったからだ。 ２７５平方メートルの土地に建てられたこの家の価格は約２０億ウォン（約１億６０００万円）。

これに怒ったＡは昨年５月、町の住民センター場（役場）へ行き、 「家族はこの家に住んでいない」と偽りの内容を申告し、家族の住民登録を消した。


ＢはＡを告訴した。 その３カ月後、ソウル中央地検はＡを住民登録法違反容疑で略式起訴し、罰金１００万ウォンを請求した。 するとＡは「正式裁判で無罪を主張する」と主張した。

先月２１日の裁判で、Ｂは「職業もない夫と暮らしながら子ども３人を育てたが、９０歳が超えるまで外で浮気をして帰ってきた人が謝りもせず、私たちを追い出そうとしている」と訴えた。 ３人の子どもたちも母を支援した。

しかしこの日の裁判にＡは出てこなかった。 裁判を引き受けたソウル中央地裁のイ・サンウ判事はＡから意見を聞けず、事件の処理に苦労している。 Ａの国選弁護人も「連絡がつかない」と裁判所に知らせてきた。

Ａは記者との電話で、「今月２８日に裁判に出て自分の主張をするから放っておいてほしい」と話した。



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