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【社説】天安艦事件の解決なしに6カ国協議に移れない

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
政府は天安艦が外部攻撃によって沈没されたことが明らかになると北朝鮮の挑発である可能性が高いとみて「先・天安艦事件解決、後・6カ国協議再開」と立場を整理した。軍艦が爆沈し、46人の海軍将兵が犠牲となったおびただしい事件の加害者に当然な代価を支払わせなければならないという国民的決議を反映したもので、極めて当然の決定だ。しかしこうした立場を貫徹するための政府の外交活動に一部問題点が露出している。米国政府は天安艦事件解決を優先するという韓国の立場に同調している。北朝鮮の6カ国協議復帰を一貫して強調してきた米政府として易しい決定ではなかったとしても、初期から韓国の立場を配慮し、金正日委員長が中国を訪問してからは「先・天安艦解決」の立場を主張している。同盟国として米政府のこうした動きは我々に大きな力となっている。韓・米は血盟であり同盟だ。それなのに両国間には少なくない対立があったのが事実だ。幸いにも現政府が始まって韓米間にはほとんどすべての事案において協力があった。ただ核問題や韓半島平和体制などの事案が複雑にからんでいて、ともすれば「天安艦協力に支障をきたさないか心配になるのも事実だ。政府はこの部分をことさら念頭において対応していかなければならないだろう。

いざ問題は中国だ。李明博大統領に会って3日後に金正日を受け入れた中国の態度は確かに我々には失望だ。天安艦事件にかかわる韓国人たちの怒りを知りながら、金正日委員長を迎え、大々的な歓迎をする姿に国民が激昂した反応を見せるのは自然なことだ。しかし激昂した雰囲気を政府が濾過なしに対中国外交に投映するのは下手なやり方だ。

政府は金正日委員長の訪中が事前に十分に予見されただけに情報収集にもっと注意しているべき一方で、我々の懸念を中国政府に十分に伝達する静かで誠意を尽くした外交をしなければならなかった。ところがまさにそんなことをしなければならない時点だった先月中旬、駐中大使はプライベートな用事で数日、米国とソウルに滞在していた。もちろんすでに遅れた状況だったかもしれないが、その時でも中国に韓国の立場を説明しておかなければならなかったのではと惜しまれる。結局、事前外交に失敗した韓国の外交当局はこれを取り返そうとするかのように在韓中国大使を外交部に呼んで抗議する雰囲気を演出した。それでも足りずに統一部長官まで加わったので、中国側から抗議を受けるなど、物議をかもした。そうして「韓中外交対立説」が目立つとこれを鎮火させようと労力し、じたばたした姿まで見せた。今回の金正日委員長訪中の件で中国の面目が現れたという認識が拡散している。しかしそんな認識を現すことだけで問題は解決されないだろう。中国が外交的に厳しい相手なら、より緻密な戦略と機敏な対応で相手を説得する努力が必要な時点だ。1年前、韓中間で結んだ「戦略的協力パートナー関係」が修辞に終わってしまうように放置してはいけない。

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