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21日に行われた日本の衆院党首討論に民主党の鳩山由紀夫首相が出た。「米国ワシントンポストが報道したように私は愚かな首相かもしれません」一瞬、国会が静かになった。先週ワシントンで開かれた核安保首脳会議に出席した鳩山首相のことをワシントンポストが「不運で愚かな(loopy)首相」と報道したことを言ったのだ。首相は続いて「愚かなほどに愚直だから…」と巧みに“愚かさ”を“愚直”に置き変えた。「少しでも沖縄の負担を和らげることができたら。愚直にそう思ったのは間違いでしょうか」
しかしテレビでこの日、国会中継を見守った日本市民の中で彼が本当に愚直だと思う人はあまりいないようだ。周辺の人々のおおかたの反応は「だらしない」だ。しかも国際社会で日本の外交的地位を下げた首相。同首相の去就問題にあまり触れてこなかった日本メディアも「首相交代論」を報道し始めた。
20日、朝日新聞が実施した世論調査結果、鳩山内閣支持率は25%を記録した。昨年9月に政権発足直後、歴代2番目の高い支持率である71%を記録したが、7カ月後、20%台に墜落したのだ。今の状況で10%台に落ちることも時間の問題だ。沖縄普天間米軍基地移転問題が最大の理由に挙げられる。しかしそれ以上に深刻な問題は、鳩山首相が米軍基地問題対処の過程で見せた優柔不断な態度だ。昨年、バラク・オバマ米国大統領に「私を信じてくれ」と言った翌日、日本メディアの追及にあうと「(沖縄内シュワブ基地に移転する)米国との合意原案を守ろうという意味ではなかった」と言葉を変えた。強要した人もいない。自ら「沖縄ではないほかの地域に移転する案で、遅くとも5月末までは最終的な結論を出す」と言った。母親から受けた巨額の装置資金で自分の政治資金担当秘書が有罪宣告を受けても、知らなかったとしている。昨年の総選挙で掲げた多くのマニフェスト(政策公約)もどれひとつスムーズに処理されたことがない。郵政改革をめぐる政権内の不協和音がある程度静まったかと思ったら、今回は高速道路料金の上限選定に政権実勢といえる小沢一郎民主党幹事長が反旗を掲げた。正確な調査もせず、新年から急に子ども手当を導入しようとしたところ、外国人労働者の海外居住の子どもには手当を支給し、海外勤務中の日本人の国内滞在の子どもには手当を与えないというおかしなことも起こった。
「2党政治体制構築」と「官僚社会打破」という大命題を掲げてスタートした鳩山首相の日本は今、どうなのか。民主・自民党の低調な支持率に政党が雨後の筍のように旗揚げされている。「たちあがれ日本」「日本創新党」など、今月に入って結成された新生政党だけで3つだ。官僚主導から政治主導に履行する過程で政治家の能力不足が露出し、混乱につながった。いつ内閣が解散しても変ではない状況だ。連日続出する離党者に頭を抱える野党自民党が、鳩山政権を支える一等功臣というアイロニーが日本政治の現住所だ。
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