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【社説】米国はグリーン政策を通商問題に拡大してはならない

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
 米国政府が韓国のグリーン成長政策を通商問題と連係する動きを見せているという。米通商代表部(USTR)は最近、米国議会に提出した「2010年年次国家別貿易障壁報告書」で、韓国政府が低炭素グリーン成長政策の一環として推進中の自動車燃費強化政策が米国自動車業界に不利な貿易障壁として作用するとし、これの緩和を要求したということだ。大統領直属のグリーン成長委員会が自動車平均燃費目標を17キロとし、これを2012-2015年の間に段階的に施行するという計画が米国の基準より高いため、米国自動車業界にとって事実上の貿易障壁になるということだ。米国政府が発表した自動車燃費強化目標は2016年までにガソリン車で14.5キロという。

われわれは、自国企業の主張だけを前面に出す米国政府の無理な要求が韓米両国の通商協力増進を阻害するだけでなく、現在批准を控えている韓米自由貿易協定(FTA)の将来にも否定的な影響を及ぼすという懸念を禁じえない。まずグリーン成長政策は、通商問題を念頭に置いて意図的に貿易障壁を高めるための手段として推進されるのではない。米国自動車業界に負担を与えるために特別に高い燃費目標を定めたり、目標達成期間を操り上げたりするのではないということだ。燃費規定は国内外の自動車に関係なく同じように適用されるため、米国企業を差別するものでもない。

米国が韓国のグリーン成長政策を通商問題に飛び火させるのは国際規範にも外れ、主権国家である韓国の独自の政策遂行に対する不当な干渉・圧力として映るおそれもある。特に今回問題になった自動車燃費規定の場合、まだ具体的な施行令がまとまっていない状態で米国政府が先に緩和の要求に乗り出したのは、どう考えても度が過ぎる。


われわれは米国政府が国際規範上納得し難い無理な要求を直ちに撤回することを望む。また韓国政府も今後予想される米国との通商交渉で、合理的な範囲を越える不当な要求と圧力には毅然とした態度で対処する必要がある。



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