北朝鮮軍板門店（パンムンジョム）代表部スポークスマンは２９日、韓国政府が非武装地帯（ＤＭＺ）で見学・取材許容など「反共和国心理戦行為」をしているとし「ＤＭＺを南北対決に悪用しようとする米国と南朝鮮政府の誤った行為が続けばこの地帯で人命被害を含めた予測できない事態が発生する」と述べた。

スポークスマンは談話で「ＤＭＺの安全秩序を破壊するどんな行為も許容されない」とし「それに対する責任は全面的に米国側が負う」と強調した。

国防部６・２５戦争６０周年事業団と陸軍本部は２月、国防部を出入りする１５の報道機関と「ＤＭＺ取材支援のための了解覚書（ＭＯＵ）」を共同で締結し、６・２５戦争６０周年を記念し、初めてＤＭＺ地域をマスコミに公開して軍事施設と生態・環境などを取材することができるように便宜を提供することにした。


スポークスマンは「南朝鮮軍部勢力は我々の軍隊の予想できない攻撃を免れたければＤＭＺを反共和国の対決場、対北心理戦場に作ろうとする計画を今すぐ撤回しなければならない」とし「米国側が停戦協定調印当事者として朝鮮半島の平和と安全に関心があればＤＭＺの安全秩序を破壊しようとする策動を今すぐ止めなければならない」と主張した。

これに対して国防部当局者は「我々のメディアの取材活動は正常承認手続きを経れば法的に問題になることがない」とし「北朝鮮の脅威が出ただけにＤＭＺ内の安全問題などを総合的に検討して決める」と述べた。また「北朝鮮の主張と違い６・２５の６０周年行事に関連した民間人たちのＤＭＺ見学はない」と明らかにした。

一方、北朝鮮の要求によって２５日から進行中の金剛山地域内韓国側不動産調査は２９日にも行われた。北朝鮮は備え付けホテルと刺身店など韓国側会社の施設を点検したが、この過程で天安艦沈没問題は言及しなかったと関係者は伝えた。