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【社説】元慰安婦の崇高な寄付の前に恥ずべき

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
若くて美しい16という年で日本軍の慰安婦として連行されたキム・スンアクさんは中国各地の慰安所を回ってさんたんたる日々を過ごさなければならなかった。光復の翌年、故国に帰ってきても辛酸をなめる日々が続いた。家政婦と日雇いでやっと生計を立てながら70を超えた2000年には政府、地方自治体から生活支援金を受け始めた。しかし彼女は食べずに使わずに、このお金をそっくりそのまま貯めてきた。その理由が25日、ようやくわかった。1月、この世を去って残した遺言が実行に移されたのだ。全財産1億826万ウォンのうち半分は孤児家長助け合い、残り半分は慰安婦歴史館の建設に使ってほしいというのが彼女の念願だった。

一生涯、社会から慰労どころか傷ばかり受けてもむしろ大きな贈り物を施して去った彼女の崇高な意の前に、ただおごそかになるばかりだ。また「亡くなる前に、日本の謝罪を受けたい」という切実な願いをかなえてあげることができなかった点は申し訳ないばかりだ。彼女は羞恥心を冒して2003年、日本講演会、2008年自伝の出版などを通じて慰安婦問題の事実を国内外に知らせるのに先頭に立ってきた。日本政府が過去に犯した罪を認め、公式謝罪することだけが被害者たちの踏み付けられた名誉を回復できる唯一の道だからだ。雨が降っても雪が降っても18年、毎週水曜日の在韓日本大使館前で抗議集会をおこなってきた仲間の元慰安婦たちの願いもそれだけだ。

しかし2007年米国下院の決議案採択、2009年国連女性差別撤廃委員会の勧告など、国際社会の圧力にもかかわらず、日本は無関心で通すだけだ。これまで多くの元慰安婦たちが生涯を閉じている。今年に入って3人が死亡した。慰安婦被害者に登録された234人の中で生存者はもう85人だけだ。彼女たちも大部分80~90代の高齢である上、老患に苦しんでいる。この問題の解決を急がなければならない理由だ。日本政府はこれ以上言い訳ばかりせずに道理を尽くしてほしい。韓国政府も微温的な対応にとどまっていてはいけない。彼女たちの怨念を晴らして上げる時間が残り少なくなっている。






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