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日本政府が、早ければ来月、経済産業省に「韓国室」を設置することにした。これまで北東アジア課に韓国を担当する人材がいたが、別途の組職として独立するのは初めてだ。この組職発足の目的は韓日自由貿易協定(FTA)交渉再開を本格的に検討するためのものだ。しかし最近、韓国企業の飛躍的成長を契機に韓国の産業競争力を深層的に分析し、日本企業の競争力向上に連結させるためのリサーチ(調査研究)機能ももつものと明らかにされた。
経済産業省は来月1日韓国室を設置して韓日両国が推進中の経済パートナー協定(EPA)交渉再開に関する業務を担当させることにしたと時事通信が20日に報道した。EPAは全面的関税撤廃を目標にするFTAより低い水準の投資・貿易自由化だ。
両国間市場開放論議は2003年に本格化したが、利害関係が食い違い、2004年11月に中断した。日本は農業市場の開放被害を、韓国では電機電子と自動車分野の開放被害を懸念した。しかし韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領はもちろん、鳩山由紀夫日本首相が両国間の市場開放に大きな関心を見せ、日本では今年から本格的検討が始まっている。韓国室が設置されれば日本政府次元でEPA推進が力を得て、両国間市場開放が相当な弾みをつける見通しだ。
また韓国室設置は日本政府次元で韓国の産業競争力を本格的に把握していく契機となるものと分析されている。経済産業省の関係者は「内部で韓国を学ぼうという声が大きくなり、別途組職を設置する案が出た」とし「EPA検討を主にするが、グローバル市場で成長している韓国企業と産業に対するリサーチ報告書作成もすることになる」と述べた。それとともに「初めは室長ら4~5人の人材を置く方針」と付け加えた。4月発足が目標だが、遅くても6月までには発足させる予定だ。日本政府と財界は電気・電子と自動車、鉄鋼・電力などの競合分野で韓国企業が善戦すると大きく緊張している。それで韓国室設置は経済規模が日本の20%にも及ばない韓国が、グローバル市場でどのようにして躍進したのかを把握する機能も遂行することになる。韓国企業の強みを本格的に把握し、日本企業が市場を蚕食されている主要分野で新たな戦略を組み、韓国企業を牽制するのに活用するという腹案なのだ。
経済産業省は原子力発電所、鉄道、水道など産業インフラ輸出体制も大きく整備する予定だ。日本がアラブ首長国連邦(UAE)に続き、ベトナムなどで原発設備輸出に失敗すると、政府と企業が力を合わせて「インフラ輸出総合戦略」を用意したと読売新聞が21日報道した。新聞は「低コストを武器に進出する中国や韓国に対抗するため」とし「鳩山首相が直接正常外交に出て、政府では民間企業のインフラ輸出のために資金を支援する民官協力体制が構築される」と伝えた。
このため海外進出企業に対して政府が出資するインフラファンドが設立され、設備製造企業とインフラ運営企業間の連携体制も強化される方針だ。このような内容は6月に確定する新成長戦略の核心案である「産業構造ビジョン」の主要内容に含まれる予定だ。
東京=金東鎬(キム・ドンホ)特派員
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