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【社説】フランスは速やかに外奎章閣図書返還の約束を

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
 韓国・フランス間の最大外交懸案といえる外奎章閣(ウェギュジャンガク)図書返還問題が一部進展する雰囲気だ。93年に当時のミッテラン仏大統領と金泳三(キム・ヨンサム)大統領が返還原則に合意して以来17年間解決されなかった懸案だ。最近ジャック・ラング仏下院議員が相次いで「良い結果」を予想する発言をし、状況が変わりつつある。政府は今月初め、「永久賃貸」を通した事実上の返還方式を政府の公式立場に定めたという内容の外交文書をフランス側に伝えた。これに対しクシュネル仏外相は19日、李明博(イ・ミョンバク)大統領を表敬訪問した席で「できる限りの協力をする」と述べた。何度も曲折があったため解決過程に問題点が残るにしても、長期間の宿題が解決されるなら、それは歓迎されることだ。

1866年の丙寅洋擾当時に外奎章閣をじゅうりんし放火したフランスのローズ提督の行動は悪らつな略奪だった。今年1月の裁判でフランス政府と裁判所も「略奪」であることを認めている。にもかかわらず、フランスの裁判所は依然として外奎章閣図書の所有権はフランスにあると判決した。帝国主義時代に数多くの外国文化財を略奪し保有しているフランスとしては、外奎章閣図書を返還すべきと判決した場合に予想される‘洪水訴訟’を懸念されるだろう。しかし文化大国を自負する国として矛盾している。現実的な困難を強調して過去の過ちを正す勇気を出せないのであれば、それは度量の狭い処置だ。

フランス裁判所に外奎章閣図書返還請求訴訟を起こした文化連帯側は、永久賃貸方式を公式立場としてフランスに通知した政府に批判的だ。略奪された文化財を‘賃貸’で返してもらうのは話にならないという原則論だ。この団体はエジプトに2万5000点の遺物を返還した英国、米国から文化財と哲学者デカルトの書信をそれぞれ返してもらったイタリアとフランスの例を挙げて、堂々と返還を要求するべきだと主張している。


私たちは文化連帯の主張に共感しながらも、「永久賃貸」を通して外奎章閣図書を早期に返してもらえるなら、その方法も同時に推進するのがよいと考える。まず実効的に返してもらうのが重要であるからだ。さらに進んで、最終的には日本や西洋各国に散在する多数の韓国文化財を返してもらうためにも、さまざまな方法を動員することで実現の可能性を高める必要があると考える。仏リヨン大学のイ・ジンミョン教授は最近、フランス国立図書館に玉冊など外奎章閣文化財がさらに所蔵されていることを確認した。政府は外奎章閣図書だけでなく、これら文化財の返還も積極的に推進する必要がある。

フランス政府は1993年の約束違背で韓国人が深い不信感を抱いている点を考慮することを望む。文化大国の面目を保つためにも外奎章閣図書はもちろん、文化財も間を置かず速やかに‘返還’すべきだろう。



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