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【グローバルアイ】「原発受注に興奮している場合ではない」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
 サルコジ仏大統領が腕をまくり上げた。先週のパリ経済協力開発機構(OECD)会議で基調演説者として登場したサルコジ大統領は「大統領の行事発言は儀礼的で形式的」という通念を破った。サルコジ大統領は国際的な原子力発電所活性化案を7つに分けて具体的に説明した。国際金融機関による原発資金貸与など斬新なアイデアも含めた。およそ20分間の演説には、専門用語、年度、統計が所々で登場したが、サルコジ大統領が頭を下げて原稿を見たのは数回にすぎなかった。普通に見ていれば原稿なしに演説しているように見えた。それだけ徹底的に事前準備をしたという傍証だ。

今回の会議には61カ国の長官・次官級が出席した。原電を保有または今後導入する意向があると国際原子力機関(IAEA)に申告した国がすべて集まったのだ。会議を主催したフランス政府が招請作業を始めたのは1月中旬だった。会議場の周辺では、わずか1カ月半で関係国の代表をもれなく集めたフランスの外交力が話題になったりもした。フランス政府は10日、代表団をフラマンビル地域の原発建設現場に案内した。フランスが誇る「EPR1600」という最新型原子炉が建設される所だ。

結局、今回の行事では、大統領の強いリーダーシップ、全世界のすべての関係国を短期間に招集できる外交力、最高の原発技術など、フランスの力を圧縮して見せた。会議に出席した梁明承(ヤン・ミョンスン)韓国原子力研究院長は「原発宗主国としてのフランスの地位を実感した」とし「フランスとの競争に勝ち、アラブ首長国連邦(UAE)原発受注に成功したと興奮している場合ではない」と明らかにした。別の韓国の関係者は「02年ワールドカップ(W杯)で韓国がイタリアやポルトガルに勝ったからといって両国の実力を一つ下と考えてはいけないように、フランス原発の実力を過小評価してはならない」と述べた。


サルコジ大統領は基調演説で、各国の発電用原子炉の安全性を評価して等数を付けようと主張した。自国の技術に対する自負心と市場攻略の積極性を窺うことができる。サルコジ大統領は、フランスに原発建設を注文する国には積極的に技術を移転するという考えも表した。韓国側の関係者は、今回の出張で原発輸出の道がさらに険しくなるという点を再確認した、と口をそろえた。それと同時に謙虚な姿勢で実力を積み上げていくのが唯一の対応策だという答えを出した。

韓国原発技術の発展は、李承晩(イ・スンマン)元大統領の原子力研究所設立(1958年)、朴正煕(パク・ジョンヒ)元大統領の原発建設決定(1972年)、全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領の原発技術国産化推進(1984年)など元大統領の‘先見の明’による部分が大きい。当時の国の状況を考慮すると無謀だと思われるほどの果敢な政策が原発先進国の基礎になったのだ。現在の課題は競争と牽制を解決できる技術力の確保だ。もう一度、賢明なリーダーシップが要求される時期だ。

イ・サンオン・パリ特派員



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