「私がキム・ギルテ容疑者の足をかけて倒すと、後から来た警察が飛びかかり逮捕した」（市民キム某さん）

「通報褒賞金を受けるほど寄与した市民は１人もいない」（釜山女子中学生拉致殺害事件捜査本部）－－。


釜山女子中学生拉致殺害したキム・ギルテ容疑者が検挙された後、警察と市民の間で誰の功績かをめぐり神経戦が起きている。釜山警察庁捜査本部は今月初め「容疑者の検挙に寄与した警察官には褒賞と特進、容疑者の足取りを情報提供した市民には２０００万ウォン（約１６０万円）の申告褒賞金」をそれぞれ掲げた。捜査本部リュ・サムヨン公報館は１１日「警察がトッポ市場で盗難事件が頻発するという諜報を入手して捜索していた際、建物の屋上でキム容疑者を見つけ、検挙過程でもこれを助けた市民はいない」と明らかにした。しかしキム容疑者が検挙された釜山沙上区三楽洞現代ゴールドビラ駐車場そばの、近所に住む市民キムさんは「家でドアの修理していたところ、刑事たちが『あいつを取りおさえろ』という声を聞きつけ、飛び出して足をかけて倒した」と主張した。


警察はキムさんの主張を一蹴した。警察は「キムさんは『足をかけなかった』と述べた」と明らかにした。キム容疑者を直接検挙した釜山警察庁カン・ヒジョン警査は「キム容疑者を見つけて追い掛け、１．５メートルほど後ろから飛びかかって首を引っ張って検挙した」と言った。警察は逮捕現場隣近の美容室の店主イ某さんも申告褒賞金対象者になれないとしている。イさんは店主に連絡し、店主は「店に保管していた現金２７万ウォンが消え、トイレにキム容疑者のものと見られるタバコの灰が落ちている」と届けた。警察はしかし「単純な窃盗の届け出であるだけで褒賞金とは無関係」という立場だ。一方、警察はキム容疑者を検挙したカン巡査部長は警衛に特進させ、制圧過程を助けた警察官２人とキム容疑者を最初に見つけたチャン・イェテ巡警ら３人を褒賞する案を検討中だ。