トヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」がまた急加速事故を起こした。 カリフォルニア高速道路巡察隊（ＣＨＰ）によると、８日（現地時間）午後１時３０分ごろ、サンディエゴ付近の８番高速道路で「プリウス」に原因不明の急加速現象が発生し、速度が時速１５１キロまで上がったという。 出動した警察が拡声器でサイドブレーキをかけて速度を落とすよう誘導し、人命事故は起こらなかった。 この事故はトヨタが公開検証を行った直後に発生した。 トヨタは事故の収拾と調査のために技術専門家をサンディエゴに派遣した。

しかしトヨタは「急加速は電子制御装置の欠陥が原因」という主張に対して強く反論した。 トヨタはこの日、米カリフォルニア州トランスにある北米支社で急加速問題について公開検証を行った。 この席で、「電子制御装置の欠陥のため急加速が発生する」というギルバート南イリノイ大教授の主張に対し、一つずつ検証しながら反論した。 スタンフォード大のゲルデス自動車研究センター長はこの日の試演会で、「ギルバート教授が電線の配列を非現実的に操作し、現実には起こりえない欠陥を意図的に作りだした」と主張した。

また日本を訪問しているトヨタ・ゼネラルモーターズ（ＧＭ）米国合弁工場代表団は日本の政界とメディアを相手に「米国でトヨタ車の生産を続けてほしい」と訴えた。 この合弁工場の閉鎖方針が決まったことで、部品会社を含めて事実上２万人の労働者が職を失う。 全米自動車労働組合（ＵＡＷ）のキング副委員長は９日、愛知県のトヨタ工場本社を訪問、「米政界にも工場維持の必要性を主張する」と述べ、工場閉鎖方針の撤回を強く要請した。


一方、トヨタ自動車の豊田章男社長はリコール問題後初めて鳩山由紀夫首相を訪ね、事態の現況を報告した。 豊田社長は８日、鳩山首相に米公聴会の結果を説明した後、「早期に事態を収拾し、今後よりよい車を作るのにまい進する」と述べた。