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【コラム】トヨタのリコール事態と腹切り(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
 昨年春、日本の京都大学を訪問した時のことだ。 教授と学生は異口同音に「ろうそくデモ」を講演のテーマに要請した。 よりによってなぜろうそくデモなのか? 秩序整然で従順的な日本社会では想像もできないためであることが後から分かった。 若い教授の質問もそうだ。 なぜ韓国人は自分たちが選んだ指導者を追い出そうとするのか? その質問には主君に対する忠節で近代を興した日本特有の冷笑が含まれていた。 韓国と日本の共通の価値である義と信を韓国では民を中心に解釈するという私の答弁は、聴衆に疑問をもたらしたにすぎない。

1000万台を超えるトヨタのリコール事態は、各自の任務を全うしてきた日本人にとっては混とんの津波に違いない。 世界最高の企業ソニーが墜落する時、先日破産を宣言した国民企業JALが100円ショップのようなみすぼらしい内面を表した時も、これほどの衝撃を受けることはなかった。 トヨタは日本の職人精神の勝利であり、敗戦の羞恥を勝利の自負心に置き換えた成長神話の主役だった。 ところがトヨタの社長は米国上・下院公聴会に呼ばれ、罪目を告白し、峻厳な訓戒を聞かなければならなかった。 日本人が最も嫌う‘恥’をかかされたということだが、その屈辱の原因が自分であるため、過去なら‘腹切り’で名誉回復をしなければならないところだった。

ちょうど冬季オリンピック(五輪)の惨敗とともに日本列島は破産論に陥る兆しだ。 経済大国が一朝一夕に没落することはないが、浮き立つ韓国のためにも事態の原因を確かめる必要がある。


世界のメディアと専門家は深刻な診断を出している。 「コスト削減戦略の失敗」「サービスマインドの欠乏」「管理会計に執着するあまり予定された惨事」などの経営学的診断もそうであり、「トップ企業の慢心」というまさに訓戒調の叱責も聞こえてくる。 筆者は経済の奇跡を創出した原動力、よく‘日本魂’と呼ばれるその集団心理に注目する。

第2次世界大戦当時、米国のじゅうたん爆撃で工場、機械、官公署は崩壊したが、人、知識、技術は残った。 再建の鉢巻きをした日本人には、家族や隣人に対する‘恩’の意識が今でも強いが、天皇の恩(皇恩)は「無限の献身」で表現される最高の価値だった。 再建の過程でこの特有の‘恩’意識は企業に対する忠節と献身として表出した。



【コラム】トヨタのリコール事態と腹切り(2)

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