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【社説】家計負債、悪化する前に軟着陸すべき

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
昨年、基準金利が過去最低水準に落ちたが、家計の利子費用は逆に過去最高値を記録した。全国世帯(2人以上)は昨年1世帯当たり平均80万3772ウォン(約62800円)の利子を払い、1年間に利子負担が3.1%増えた。景気沈滞にもかかわらず、不動産担保融資が着実に増えた上、金融会社が貸出金利引き下げに相対的に消極的だったからだ。家計負債は昨年734兆ウォンに迫り、不動産担保融資増加率も下がっていない。

最近は家計が貯金をして企業は金を借りて投資に出る既存の構図まで崩れている。むしろ昨年、企業は215兆ウォンを銀行に預金したことがわかった。低金利と高為替レートにより収益を多く収めたが、景気の見通しが不透明で、設備投資の代わりに銀行預金を選んだわけだ。このうち満期が1年以上の貯蓄性預金が85%を占めたのも健康な現象ではない。それだけ企業が投資をはばかるのだ。

もちろん家計負債が今すぐ時限爆弾になるという危機論には同意しにくい。家計負債の相当部分が所得上位階層に集中されている分、返済負担を懸念しすぎる必要はない。不動産担保融資に担保認定割合(LTV)と総負債返還の割合(DTI)という安全弁も作動している。それでも放置してはいけない。家計負債増加率が所得増加率を上回る現象が続けばおびただしい副作用を生む。状況が悪化する前に家計負債問題をソフトランディングさせるための戦略を堅実に立てることだ。


家計負債増加に歯止めをかける方法の一つは金利の引き上げだ。しかしそれは経済全般に無差別で衝撃を与える危ない選択であるといえる。最善の方策はソフトランディングだ。住宅担保融資の増加を阻むためには不動産市場を安定的に管理することが重要だ。ソフトランディングは家計負債より所得が早く増加すれば可能だ。家計所得を増やすには企業が投資に出て働き口がもっとできなければならない。家計負債問題の解決の糸口を企業の投資意欲誘導に求めるほかない理由がここにある。それでこそ企業が潤えば家計が枯れるといった誤った構図も崩すことができる。



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