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【社説】精密な出口戦略を検討すべき時

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
 基準金利の引き上げをめぐり韓国の通貨当局が悩んでいるようだ。米国は公定歩合を引き上げた。中国も預金準備率をずっと引き上げている。景気の加熱を抑えたり(中国)、予想外に堅調な景気回復傾向(米国)が確認され、過剰流動性の副作用を事前に遮断するための措置だ。米中通貨当局者は通貨政策が緊縮に転じたわけではないと否認している。市場正常化のための措置ということだ。しかしグローバル金融危機以降に大幅に緩和された通貨政策をまた引き締める方向へと決めたのは間違いないようだ。

韓国も堅調な景気回復傾向を維持しながら、どのような出口戦略を通して経済を正常に導くかが最大の経済懸案だ。私たちはその間、基準金利を中心に通貨政策をとってきただけに、公定歩合や預金準備率の引き上げには大きな意味がない。したがって基準金利の引き上げが出口戦略の核心となる。李成太(イ・ソンテ)韓国銀行(韓銀)総裁は12カ月連続で金利を据え置きながらも「遠からず基準金利を上げる必要があるだろう」と述べた。青瓦台(チョンワデ、大統領府)と政府は「民間部門の回復傾向がまだ低調で、本格的な出口戦略は時期尚早」と反対する立場だ。

先月、消費者物価の上昇率が3%を超えただけに2%の基準金利は過度に低いのが事実だ。超低金利が長く続けば、資産価格にバブルが発生し、全般的なインフレに広がる。低金利がリストラを阻害し、経済体質を悪化させ、モラルハザードを招くのも問題だ。もちろん利上げはそう簡単に選択できない手段だ。経済全般に無差別波及効果を及ぼすからだ。基準金利が1ポイント上がれば家計と企業の利子負担だけで7兆ウォン(約5500億円)に迫る。


金利調整の効果は通常6カ月以上の時差をおいて表れる。今年下半期に物価上昇圧力が強まるという観測も少なくない。民間の回復傾向が可視的になっている時点で、物価上昇率を超えない水準で基準金利を上げるのが教科書的な手続きだ。そうしてこそ景気回復を後押ししながら期待インフレ心理も落ち着かせることができる。利上げを含む精密な出口戦略を本格的に検討する時になった。タイミングの選択は金融通貨委員会が孤独に決めることだ。



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