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「海外市場で認められる韓国人になりたい? それならテコンドーを習えばいい。英語をいくらか話すよりもはるかに効果的だ」。
三星(サムスン)物産商事部門のチョ・ソンフ代理(32)の言葉だ。チョさんは昨年3月、インド・ムンバイに派遣された。会社の1年の地域専門家育成プログラムの一環だ。会社側は今後の事業のために言語・文化に慣れてもらうという意味で派遣したが、チョさんは現地で大活躍した。
インドの人気映画俳優に韓国広報大使になってもらい、放送で生中継される州の青少年テコンドー大会を三星ロゴを埋めた。テコンドー道着1着で成し遂げた成果だ。チョさんはテコンドー4段、合気道2段、剣道2段、武術1段の万能武道家だ。
始まりは6歳の時に習ったテコンドーだ。チョさんは「最初は道場でトイレに行きたいと言いだせず、道着におしっこをもらして泣いていた」と話す。しかしテコンドーを続けるうちに積極的な性格に変わった。高校時代は剣道に夢中だったが、大学に入るとまたテコンドー道場に通い始めた。
外国へ行くと、韓国人はやはりテコンドーをするほうが認められやすいという。語学研修のため行ったアイルランドでは、全国テコンドー大会に出場し、3位に入賞した。チョさんはインドに到着すると、すぐにテコンドー道場を訪れた。「人脈を築くにはテコンドーが一番」という考えからだ。大学時代、アイルランドで1年間、中国で6カ月間、テコンドーを教えながら気づいたことだ。
何の連絡もなしに道場に押しかけ、「無料でテコンドーを教える」と伝えた。最初は半信半疑だったインド人の館長と練習生はすぐにチョさんの情熱に引かれたという。
テコンドーでインド市場をつかんだ三星マン(2)
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