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「キム・ジュンスはいない、いるのはモーツァルトだけ」(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
◆新たな「東方神起」=「ミュージカルって、演技で歌が極大化され、歌で演技が極大化されるジャンルだ。私は演技についてわからないから、今、モーツァルトならどうなのかと思うようにしました」

普段は楽天主義者である彼だが、初公演の時は息詰まるほどの緊張感を経験した。「デビュー時に戻ったようでした。もうキム・ジュンスはなくてモーツァルトしかいない。音楽が全部で、苦痛も幸せも音楽のためだということが、私と似ている、こう思いながら舞台の上に上がりました」

初の単独舞台、負担になることも大きかった。いつも1/5として活動した東方神起を忘れなければならなかった。「東方神起の時は私がミスをすればほかのメンバーたちがカバーしてくれるけれど、ミュージカルは自分1人だけの戦いだと思いました。ところが、私がセリフを遅く言えば相手が早く対応し、私がダラダラすればほかの俳優が締めてくれるなど、そのようにやりとりしているんです。ほかのミュージカル俳優さんたちが東方神起のメンバーでした」(笑)


◆アイドル、ファン文化=今回の挑戦には異論も多かった。覚悟通りだった。「アイドル出身の主人公だから、ずっとミュージカルをして来た方々には憎たらしい存在だといえます。でもありがたいなと思うことが本当に多い。皆さん温かくて気楽に接してくれます。キスシーンや激しい演技など恥ずかしい場面が多かったのですが、おかげで無事に終えることができました。感謝しています」

「仲間と先輩たちに先に言葉をかけ、面白くしてくれる人」というイ・ソンジュン音楽監督の言葉通り、特有の親和力が奏功した。「私のファンの中にミュージカルに初めて接し、その魅力にはまったという方がかなりいます。ミュージカル市場を広げることに寄与できたとしたら幸いなことです」

今回の公演は「ファンが完成した公演だ」という評価も受けた。ファンの集中度が公演そのものの完成度を高めたというのだ。少女ファンたちが雰囲気を壊すだろうという予想も外れた。「私たちのファンの方々も、時と場所は選り分けます。一部はファンページでミュージカル観覧の要領を勉強してきました」

実は、今まで、劇場できちんと見たミュージカルは1作品もなかったと彼は話す。長い練習生期間と忙しいスケジュールに追い回されたからだ。ところがすでに「ミュージカル伝道師」になった雰囲気だった。「舞台に立ちながら、ますますミュージカルの魅力にはまります。いつかミュージカルも映画のように1000万観客時代が来るのではないでしょうか。ミュージカルはいつかまたやりたいです」



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