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【時視各角】トヨタをむやみに叩くな(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
 トヨタ内部では今回のリコール問題を‘渡辺の呪い’と密かに話しているようだ。渡辺捷昭氏は05年から4年間にわたりトヨタを指揮した人物だ。渡辺氏が最高経営陣に進入した00年から年間生産能力は1000万台へと2倍に増えた。トヨタが世界トップになり、‘渡辺神話’は完成された。しかし明るい光であるほど影も暗い。トヨタは新しい工場をすべて海外に設立した。専門人材が足りなくなると、次長を送っていたところに課長を派遣し、管理を任せた。最近の問題を引き起こした部品は、渡辺時代に企画して購入したものだ。

‘呪い’に傍点をつけるトヨタマンは恐れている表情だ。不吉な予感に悩まされているのだ。まず米国高速道路巡察隊員が死亡する直前、慌てて911電話メッセージを残したのがその最初だ。加速ペダル・ブレーキなど命にかかわる‘セキュリティー部品’が俎上に載せられたのも問題だ。米国民の敏感な情緒を刺激しただけに破壊力は爆発的だった。根本原因が明確にならないままリコールが行われるのもすっきりしない。フロアマットや加速ペダルを交換すると問題が解決するという保証はない。「いくらトヨタが積極的なリコールをしても消費者の漠然とした不安心理までは容易に拭えないだろう」。 韓国消費者院ソン・ソンナク消費者安全局長の診断だ。

しかし世界で1000万台の車をリコールできる企業がどれほどあるだろうか。トヨタの底力は注目すべき部分だ。怪力の源泉は60兆ウォン(約4兆5000億円)を超える内部留保金。トヨタはこれを基礎に日本国内で短期間に230万個の加速ペダルを調達し、米国に空輸した。米国には1300以上のディーラー網とサービスセンターを置いている。米国政府とメディアが圧力を加えると、トヨタは自信あり気にリコール カードを持ち出した。莫大な資金力と世界を網羅する物流網、整備人材、詳細な顧客情報がなければ不可能なことだ。

【時視各角】トヨタをむやみに叩くな(2)

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