トヨタはグローバル金融危機で自動車販売が不振に陥ると、ヌーミー工場を閉鎖した。ヌーミー工場は１９８４年から年間４０万台前後の小型車とピックアップトラックを生産してきた。この工場はトヨタの象徴である「ジャストインタイム」（ＪＩＴ）生産方式をＧＭに伝授するという趣旨で設立され、大きな意味があった。トヨタは「ヌーミー工場の閉鎖はＧＭの要請によるもので、ミシシッピ州のトヨタ工場をずっと稼働するためには閉鎖が避けられなかった」と釈明した。


しかしこれを眺める米国人の目は厳しい。最近カリフォルニア州下院議員は「トヨタを規制する法案を作ろう」と発議するほど感情が激しくなった。８９年に竣工したトヨタのケンタッキー工場はＵＡＷを刺激してきた。年産１００万台まで拡大されたこの工場は米国で無労組の象徴として定着したからだ。