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【コラム】アップルが三星を抜いた?(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
 アイパッドでもジョブズ氏は同じ戦略を駆使する。 アイチューンズの音楽・映画ファイルおよびアップストアの応用プログラムをアイパッドでもすぐに活用できるようにしたほか、新聞や本・ゲームなどを利用できる独占的チャンネルを構築している。 すでにニューヨークタイムズなどの新聞や出版社、多数のゲーム会社とコンテンツ供給契約を締結または推進中だ。 こうした戦略が成功すれば、第一歩を踏み出したばかりのネットブックやPMP(携帯用マルチメディアプレーヤー)、eブック、ゲーム機、ナビゲーション企業が深刻な打撃を受けるしかない。 アイパッド一つでこれらすべての機能を満たすからだ。

しかしアイパッドの成功の可能性には懐疑的な見方も少なくない。 まず、これまでのタブレットPCの限界となってきたサイズが問題だという指摘が多い。 スマートフォンに比べて簡便性と連結性が落ち、ネットブックほど安定的でないということだ。 このためサイズが大きくなったアイフォーン(またはアイポッド)という皮肉も出る。 カメラ機能がなく、バッテリーを変えられないという点も弱点に指摘される。 専門化された機器よりも性能が落ちる機能を一つに集めたものでは消費者を満足させられないという主張も多い。 こうした評価のためか、アイパッド発表の4日前から垂直上昇したアップルの株価は、発表後4%以上も落ちた。 ジョブズ氏が成功神話を継続するかどうかは、3月にアイパッドが市場に発表された後、消費者が最終的に決定することになる。

ジョブズはアイパッドを発表しながら「アップルはノキアと三星電子を超えた世界1位のモバイル機器企業」と宣言した。 スマートフォン市場や時価総額を見ればこの言葉は間違っていない。 しかし全体の携帯電話市場やIT市場で見るとアップルが1位と言うのは難しい。 三星電子はアップルとは血統が違う企業だからだ。 アップルがいくつかのシンプルなヒット商品で市場を先導しているなら、三星電子は家電とIT製品を網羅したさまざまな製品群をそろえている。 アップルが看板製品の一つでも失敗すれば、全体が大きな打撃を受ける構造である半面、三星は柔軟な対処が可能な構造だ。


一部の人はアイフォーン旋風を挙げながら国内IT企業の危機だと話しているが、アップル方式を国内企業がするのも難しく、それが最善の戦略とも限らない。 国内企業がアップルの革新努力を見習うのはよいが、特定製品にオールインしたり、コンテンツを独占するアップル式ビジネスモデルを適用するのは不可能だからだ。 優秀な製造力が強みの三星電子はアップルを追うのではなく、三星電子だけの成功神話を開拓していく必要がある。 ソニーがコンテンツ強化を目的に映画会社を引き受けてから勢いが弱まったという事実はよい教訓だ。



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