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【中央時評】ウォン高でも湧き上がる力が必要(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
 今はもう政府も企業も為替レートの見方と期待を変えなければならない時期だ。 まず政府は、為替レートが国民経済に及ぼす影響についてバランスが取れた見解を持つ必要がある。 ウォン安政策は輸出企業の採算性に寄与するが、韓国経済の最も根本的な問題の一つである内需の活性化と雇用の創出にはほとんど寄与しない。 実際に00年以降、為替レートと雇用の増減の相関関係はマイナスで表れている。 ウォン安で輸出企業の収益性が改善し、雇用が増加する可能性はあるが、原資材および輸入物価の上昇により内需景気が委縮し、国内の雇用が減る可能性が大きい。 今後は輸出企業を主に考慮するウォン安政策から抜け出し、内需と雇用を積極的に考慮するバランスの取れた為替レート政策が必要となる。

韓国の企業、特に輸出中心の大企業はウォン安に頼ろうという習性を捨てなければならない。 企業は自らウォン安依存性を正確に判断するため、現在の為替レートが15年前の1ドル=771ウォンと想定した場合、今の華麗な外形がどれほどみずぼらしくなるか計算してみる必要がある。 今後、韓国経済が世界平均以上の成長を見せる場合、ウォン高が進むはずだ。 韓国企業のグローバル競争力が高まるほどウォン高が進むだろう。 さらに金融危機の後遺症に苦しむ米国経済が新しい成長動力を発掘できなければ、米ドルのグローバルリーダーシップが弱まり、ドル安が進むと予想される。

韓国企業はウォン安がもたらす甘いながらも致命的な誘惑に陥るよりも、ウォン高が進む可能性が高いという前提の下、短期・中期・長期計画を準備しなければならない。 ウォン安に依存せず、ウォン高でも湧き上がってくる力と競争力を持たなければならない。


姜錫勲(カン・ソクフン)誠信(ソンシン)女子大教授・経済学



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