「集会やデモの途中に警察官を暴行し、けがを負わせた場合、損害額全額を賠償すべき」。最高裁が昨日、政府が全国民主労働組合総連盟(民主労総)を相手取り起こした損害賠償請求訴訟の上告審でこうした趣旨の判決を下した。デモ中に警察車を壊したことに対して全額賠償を言い渡した昨年12月の最高裁の判決と同じ脈絡だ。損害に対してすべて主催側が責任を負えということだ。違法と暴力に「無寛容の原則」を適用した厳重な判決だ。
民主労総は07年7月、ソウルワールドカップ競技場付近で非正規職大量解雇糾弾集会を繰り広げ、これを制止する警察に暴行を加えた。このため警察12人があごを骨折したり、膝に深い切り傷を負ったり、首骨を痛めたりして、病院に運ばれた。政府が民主労総に2518万ウォン(約200万円)の損害賠償を請求したが、控訴審では「集会側が参加者を物理的に制止できなかった」とし、「損害の公平な分担」から6割の責任を宣告した。これは‘計量的公平’論争を招き、民主労総が「警察にも4割の責任がある」と主張する口実を提供した。今回、最高裁は「主催側は違法に発生したすべての損害に100%の責任を負わなければならない」と判示しながら責任の限界を明確にし、論争を眠らせた。常識的かつ時代の状況を反映した判決だ。
昨年も全国で大小のデモが510件あった。ろうそくデモは08年の577件より減ったが、様相は過激になっている。鉄パイプ・角材・パチンコなどでけがをした警察官が207人もいる。前年度の71人に比べて136人増えた。これによる社会経済的費用も大きい。08年のろうそくデモだけで3兆7513億ウォンの直接・間接被害費用が発生したと、韓国経済研究院が集計している。
警察は違法デモに刑事的責任はもちろん金銭的負担まで負わせる方針だ。現在、金属労組・建設労組などを相手に32億ウォンの損害賠償請求訴訟を進めている。最高裁の‘違法非寛容’判決が慢性的な暴力デモの悪循環を断ち切る契機になることを期待したい。
民主労総は07年7月、ソウルワールドカップ競技場付近で非正規職大量解雇糾弾集会を繰り広げ、これを制止する警察に暴行を加えた。このため警察12人があごを骨折したり、膝に深い切り傷を負ったり、首骨を痛めたりして、病院に運ばれた。政府が民主労総に2518万ウォン(約200万円)の損害賠償を請求したが、控訴審では「集会側が参加者を物理的に制止できなかった」とし、「損害の公平な分担」から6割の責任を宣告した。これは‘計量的公平’論争を招き、民主労総が「警察にも4割の責任がある」と主張する口実を提供した。今回、最高裁は「主催側は違法に発生したすべての損害に100%の責任を負わなければならない」と判示しながら責任の限界を明確にし、論争を眠らせた。常識的かつ時代の状況を反映した判決だ。
昨年も全国で大小のデモが510件あった。ろうそくデモは08年の577件より減ったが、様相は過激になっている。鉄パイプ・角材・パチンコなどでけがをした警察官が207人もいる。前年度の71人に比べて136人増えた。これによる社会経済的費用も大きい。08年のろうそくデモだけで3兆7513億ウォンの直接・間接被害費用が発生したと、韓国経済研究院が集計している。
警察は違法デモに刑事的責任はもちろん金銭的負担まで負わせる方針だ。現在、金属労組・建設労組などを相手に32億ウォンの損害賠償請求訴訟を進めている。最高裁の‘違法非寛容’判決が慢性的な暴力デモの悪循環を断ち切る契機になることを期待したい。
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